来年は閏年でオリンピックの年ということになります。

時報では、日が変わるときに1分=61秒になります。

今年は私は論文を1枚しかかけませんでした。

今年で第3回を迎えた腫瘍循環器学(癌になった人は血栓ができやすい、抗がん剤は心臓毒性がある、など)が、循環器内科では主流にもなっていますが、もともとからあった考えです。 それを学会にして、知らない医師に多く広めようということなのでしょう。

さて、私の論文は私の論文としては、もと消化器内科医だった私しか書けないかなりオリジナティの高い論文となっています。 7年以上前から用意していた論文ですが、結果がでるのに5年間かかったということです。

その考え方は、腫瘍循環器学とは全くの逆方向の新しい考えたで、今年の心エコー図学会の講演にも私の名前がクレジットされて紹介されました。

「心臓病を持つ人は5年以内にインスリン抵抗性がある(糖尿病か糖尿病予備群)場合22%で癌がみつかるというものです。 インスリン抵抗性があると免疫力がおち、悪性腫瘍に1.5-2倍癌になりやすいことが分かっている事実なのですが、心臓病になった方はインスリン抵抗性を少なからず持っている人が大変多いのです。 ちなみに持っていない人は7%でしたが、決して少ない人数ではないと思います。

当院では「癌検査をおろそかにしない、専門的循環器診療」をクリニックとしてはおそらくめずらしい希少なソローガンを掲げて診療してまいりました。 現状に満足せず、必ず私自身の医療レベルを上げていくつもりです。 学会発表は当然、英文で論文を書かないと、inputだけ(それが間違っている可能性がある)の医師になり、私はoutput(情報発信型)の医師を医師になってから続けています。 そのことによって、医療のレベルは上がっていきます。

来年は少し長くなる閏年なので、少しでも論文を書き、それが目的ではなく、患者さんにクリニックといえども大病院と同じ医療レベルを提供したいと思っています。

 

私自身は健康食品がいい、とは言わず、悪くないかもしれませんが、効果は実証されてないと思います、というスタンスです。 バイアス、とは、人間の心理で、偏った考えになってしまうこと、とここでは定義します。

恐らく、そういった健康食品で「高血圧がよくなった」「糖尿病がよくなった」という方は、折角高いお金をだして買っているのだから、生活習慣(おもに食事)をかえなければ、という生活習慣にバイアスがかかっていることがあるのではないか、と思います。 もちろんそれっぽい結果をなんと医師がだす場合もあるのですが、それなら保険が聞く医薬品に昇格するはずですが、その研究結果自体が認められるレベルに達していないので、「いい加減な結果」と国に判断されているか、その商品を売るためだけに作ったフリップなのかもしれません。

もちろん中には本当に良いものもあるのでしょう。 世の中には多く出回りすぎて私には全てについてわからないこともあります。

今日が今年最後の診療となります。 予約の人数は混雑をさけるため、本日は上限を設定させていただいています。 当日の予約はとれないと思いますが、受付時間内であれば来院していただければ対応させていただきます。

みなさま良いお年を迎えてください。

アルコールと薬剤、個人でみえる論文では、まだまだわからない部分が多いのですが、3パターンの副作用を同時に飲むと示します。 アルコール濃度が上がる場合、薬物濃度が上がる場合、慢性の酒飲みは肝臓にダメージがくる場合、です。 全く問題ない、と言える薬もありますが、飲む量が半端ではない高知県でははたして大丈夫なのか?

なので私は必ずお酒を飲むかどうかも薬を決定する上で聞く内容です。 あとは飲まない人でも大事な薬なのに、わざわざ朝・夕にして、飲み忘れが多いのを放置するのもどうかと思います。 大事な薬は 朝1回。 これが基本だと思います。

当院も今年は明日の午前で診察終了となります。 私自身は執筆業があるので休み中は、診療とは違って自宅にこもり論文や本の執筆をしたいと思います。

医師はプレイング・マネージャーであり、監督ではないので、非常に管理者としては難しいのです。 この能力が高い人ほど開業して院長になる資格があるのだと思いますが、自分自身の今後の課題と思い、どのようにすればいいのか、周囲の意見なども聞いて、よりよいクリニック作りをしていきたいと思います。

糖尿病専門クリニックや、中規模病院の糖尿病科では、日本のガイドラインに遵守し、循環器内科に詳しくないと使えない薬は使えないため、結果選択肢が狭まることが往往にしてあります。

例えば、すでに糖を尿にだすSGLT-2阻害薬は海外では第一選択にしてもいい、とされていますが、日本では発売されてから1年間糖尿病科の医師は使うのを控えていたので、循環器内科医の方がより使うようになり、今では、循環器診療に欠かせない薬となっています。

心不全を起こすかもしれない、というアクトスという薬がありますが、理屈を知っていれば循環器内科医は使用することができます(心不全の既往があったり、ぼうこう癌の術後にはもちろん使いませんが)

私は以前から、血糖は下げ方にこだわりを持つことが大事だと思って治療していました。 日本のガイドラインも不思議で、高齢者でも元気な人はHbA1cが8.3%で「これくらいでいいです」なわけはありません。

今のガイドラインは糖尿病に詳しくない医師が低血糖を起こさないため、に作成されたようなものです。 臨床をしている医師からして「おかしい」とは誰も思わなかったのでしょうか? 不思議です。

HbA1cが5.5%なのに、最低容量の薬をだす医師もいます。 もう中止すべきです。

最新の理にかなったSGLTー2阻害薬はもう循環器内科医で糖尿病も専門としている医師が使うべき薬になってきています。

私の持論ですが、「同じことをしても、同じ結果か悪い結果にしかならない」というものがあります。 全く良くなってない糖尿病の方に、メトホルミンだけを2ヶ月、もしくは3ヶ月処方する医師は糖尿病科の看板をそろそろ降ろして後進に道を開けるべきでしょう。 いまだにSU剤を腎機能が悪いのに出している医師もいますし、そこの循環器内科医師が、もう使うと透析になる危険性がある降圧薬を使っていることもあります。 最終拠点病院でいろんな経験をしてない証拠かもしれません。

また、SGLT-2阻害薬には1種類使ってはいけない薬が存在します(6種類のうち1種類) この薬が高知では2-3年前までシェア1位であり、今でも3位という超不名誉な県です(というか、県民にとっては不名誉どころか健康被害がでてもおかしくないレベルの「恥」な県です) 私は論文を読んで、一回も使ったことがありません。 「他の薬と比べて、使わない方がいいだろう」とういニュアンスの論文を読んでないのか、もしくは読んでるけども使っているのか、どちらにしても「罪」だと思っています。

 

 

今現在、市場で出ているのは、グリミクロンとアマリールという薬です。 20年近く前は、使うことが多くありました。 10年近く前は、グリミクロン(弱い作用)は、仕方なく使用してもいいだろう、ということになっていましたが、「基本使わない」というのが重要です。 SU剤とは、膵臓から無理やりインスリンを出させる薬で、膵臓が疲弊してしまう薬です。 膵臓がんとの因果関係も報告もあります。 この薬は低血糖も起こしやすく、内服していいことは「ない」というレベルの薬です。

「抗生剤は当院ではできるだけだしません」は、とても言えません。 内服が必要な場合があるからです。

抗生剤を乱用することはよくないのですが、その理由は将来耐性菌ができるから、や、ウイルス感染なので効果がないので、という2つです。

患者さんにとっては、将来のこと、よりも、気管支炎から肺炎にならないように抗生剤が必要な場合があるためです。

もちろん、ウイルス感染の場合は説明の上、処方はしません。

ただ、グリミクロン、アマリールが処方され続けている場合は年齢とともに危険になります。

同時に、降圧薬(血圧を下げる薬)が、1年中同じ、の場合も私は危険だと思っています。

例えば、同じ薬を8月に3ヶ月処方すると、寒くなった11月には血圧が上がっているので、脳梗塞、脳出血、心筋梗塞の確率が上がるからです。 夏服と冬服があるように、血圧の薬も夏用と冬用に変更しなければ体に負担がかかります。