センス オブ コヒアランス と 呼びます。 日本語訳は、ストレス対処能力です。 精神科でもニッチな分野ですが、私はこのストレス対処能力が3つの能力の総合点である、ということから非常に興味をもち、日本語訳の本を買い、論文を読んで、実際に自分が論文を書くほどになりました。 昨年論文として発表しています。

さて、ストレスに対して、人間は3つの能力で立ち向かう、というのが、SOCの考え方です。

①「 現実把握感」

②「処理可能感」

③「有意味感」

です。

①は今起こっている起こっていることを、しっかりと理解できているか、という能力です。 確かに自分が置かれている事態がわからないとストレスになりますよね。

②は起こっている事象に関して、どういう方法で切り抜けるか、を熟知しているかどうか、です。 どうしようもない、ではストレスになってしまいます。

③は、いわば起こっている事象にたいして、立ち向かって達成感を得ようとする前向きな考え方、です。

これは、普段の診療にも役に立つな、と思ったものです。

つまり、患者さんに私が大事にしているのは、絵に描いたり、納得がいくまで、病気や薬のこと、ほっておくとどうなるか、ほっておいてもいい理由、などを「説明」するように努力しています。

そして、そのままではなく、どうやったら良くなるか、という手段を提示します。

最後に治療すると良くなる見込み(将来がどうなるか)を話して、治療をする意義を説明することにしています。

「説明」と「納得」が大事だと思い、日々診療しています。

最近は医療関係者で、ドクターからも「見ているよ」と言われることがあるブログですが、多い月には1万人超の方が見てくれています。

私が国立善通寺病院(現:四国こどもとおとなの医療センター)で働いている時、精神科のドクターは3人いて、入院する患者さんは「内科疾患がある」に限る患者さんばかりなので、精神科のドクターと内科医2人でみる(カウントは精神科のドクターが見ていることになるので、よく呼ばれることが多かった私としては、入院を低く見積もられているな、という思いでした笑)という形をとっていたので、困った時の処方などを教えてもらっていました。

また、医者なら国家試験で必ずでてくる、タイプA の 性格をしていると、心筋梗塞になりやすい、とういものがあります。 最近になって、タイプD の人は病気の再発が多い、という定説がでてきました。 そこで精神科のドクターに聞いてみたところ

タイプA : 怒りっぽい → 心筋梗塞になりやすい

タイプB: 陽気

タイプC : 引きこもりがち

タイプD : 一見社交的だが、家ではネガティブ → 心筋梗塞後に再度心不全などの病気を再発しやすい

と言われています。 タイプDは論文上はIL-2(インターロイキン2)などの悪いサイトカイン(細胞が作る、血液中をめぐるタンパク質)などが増えやすいから、とされています。

ではタイプBは昔はガンになりにくい、タイプCは昔はガンになりやすい などということが言われていたそうですが、今は

「根拠なし」ということになったそうです。

どうでしょうか? 遺伝子検査などしなくても、自分がどのタイプかで、気をつけるべき病気がわかります(かなり限られていますが)
そこで、私はSOC(ストレス対処能力)について詳しく調べて、実は論文にしています。 循環器疾患だけではなく、いろんなことを知りたいときは、調べて、書いて、評価してもらう、のが一番です。

次回はSOCについて書きたいと思います。

血圧の薬を朝に効かせたいためなのか、強い薬を朝、弱い薬を夕方に処方されている方を見かけました(紹介で当院に来た方です) しかも自宅血圧が早朝で145以上なのに、10年間薬は変わってないそうです。 さらに、「夕方の薬はたまに忘れてしまう」とのことでした。

せめて、強い薬を夕方、忘れたら寝る前、などの説明があればいいとは思いますが、処方の意図が私にはわかりません。

その患者さんは、朝と寝る前だけは忘れない、とのことだったので、血圧の薬はとりあえず忘れないために朝にまとめ、痛み止めのふらつきがある薬は朝・夕 だったのを、寝る前だけ、にさせてもらいました。

自宅血圧を測定するのはいいのですが、1ヶ月毎に通院していて10年処方が変わらないのは「異常」です。

夏と冬では薬が変わる人がほとんどです。 さらに言えば、急に変えるのではなく、春と秋は切り替えるための薬の容量にするべきで、その1年の季節や体質、食事内容、年齢などで変更をするために1ヶ月で来てもらっているのです。

その1ヶ月毎に、1年か2年の計を考えて、治療にあたるのが町医者だと思っています。 当院が一宮地域の診療所では初めて予約制(予約なしでも診察可能)を取り入れているのは、予約制のほうが、診療の計画が立てやすいからです。

優れた糖尿病専門医は、治療開始の際に1年の計画を患者さんに渡す場合もあります。 もちろん、修正をしながらですが、そういった説明があれば、いきあたりばったりよりも、「ここはこうしてほしい」と患者さん側からもいえるのではないでしょうか?

血圧を下げる薬では、ディオバン、です。 この薬は製薬会社も認めるほど、他の同系統の薬と違い、効いている時間が20時間と短いのが特徴です(さらに論文に嘘が発覚しました) 夕方や寝る前の血圧が低いから、など、理由があればいいとは思いますが、個人的には理由なく処方されているようです。

次に、スイニー、という糖尿病の薬です。 この薬が悪い、というわけではありませんが、1日1回の薬が多い中、この薬は1日2回で、しかもエクアと違い配合剤がありません。 卸値が安いので、という理由しか私には思い浮かびません。 私ならこの薬をだされたら、そのクリニックや病院、医師を変えてもらうほどです。

さらに、スーグラ、です。 最初に世の中にでた、尿に糖をだす薬ですが、「毒」レベルです。 海外では全く評価されていません。 危険な薬です。 なぜか高知県では未だに同系統の薬が6種類あるなか、3位に2019年なっています。2018年はなんと1位!(高知県だけだったそうです) 本州などではすたれてきている薬です。 この薬がだされたら、「何も糖尿病について、論文を読まない医師だな」と判断してもらっていいと思います。

色々ありますが、最後に、、、「フランドルテープ」をジェネリックでだす、という危険性。 ジェネリック製薬会社は、どうも張る薬を作り慣れてないと思います。 その証拠に、他院から当院にきた患者さんで、「胸に湿布を貼っているのですか?」と聞くと、心臓の薬、とのことです。 循環器医をしていて、全員が、透明なはずのフランドルテープが、わけのわからない湿布みたいな白いもの、に変更されると数人に1人は「胸痛」が再燃します。 なので、フランドルテープは必ず、透明なもので処方されるべきです。 命に関わる薬です。 フランドルテープが湿布のようになっていたら、そこは循環器内科の患者さんをみる能力が欠如している、と思わざるをえません。

経験値が少ない、と思うからです。

以前も書いたことがあると思いますが、開業する前、6-9ヶ月間、前のクリニックは閉めていたようなので、無断駐車の温床となっていました。 それは開業後も続き、何度も警察を呼んだことがあります。 1度かなり迷惑を被ったのが、開業後2年はクリニックに寝泊まりすることもあったり、クリニックに残って論文を書いたりすることが多かったのです(今は自宅でもかけるように論文を書くためのニッチな医学書を自宅に持ってきていますので、泊まり込むことや、クリニックに夜遅くまで残ることが少なくなりました) しかし、午後が休診であったり、休日に用事でクリニックに行くことはあります。 現在、給湯の基盤を直したりしていますし、医療機器の搬入などが休日に行われることがあります。 本日も近くの方でしょうか、無断駐車をしていました。 たまたまクリニックに読み物(医学雑誌)を読みにきた時に、逃げるように車が走り出しました。

あくまで診療中も診療時間外も「私有地」です。 無断駐車は違法であり(個人の庭に車を止められたら嫌ですよね?)、占拠罪に問われます。 車の車種とナンバーがわかれば、現行犯でなくても、一時的でも、迷惑行為となります。 さらに個人の特定もできます。 病院、クリニックだから文句は言わないだろう、という感覚が誰しもあるのはわかります。 しかし犯罪(迷惑行為)であることは間違いありません。 逃げるように立ち去ったのも罪の意識があったり、注意されるのが嫌だったのかはわかりませんが、他院でしているようなチェーンをしないのは、地域(もしくは地域の方に用事がある遠方の方)のために、駐車場を解放しているのではなく、交通量が多い割りに道路が狭いから、という理由がメインです。

2年前は、4台の車が止まっていて、20時まで仕事があった事務と私の車が出れなくなり、警察を呼び、1台の持ち主が見つかり、1時間で来ましたが、「近くの家にきて、飲み会をしているので、除けられない」という、意味不明な理由で、警察から「代行を呼べばすむでしょう!」との注意で代行を呼んで立ち去ってもらうまで2時間弱、非常に無駄な時間を私、スタッフは受けました。
一宮の地域に貸し駐車場が少ない事情も知っています。 だからといってモラル違反をしていいはずはありません。
チェーンをするか、割り切って診療時間外は「貸し駐車場」として正規の金額をとることで解決することも、一部の非常識な人のために考えなくてはいけない日も遠くないかもしれません。