本日は、予約をしても意味がない、という言葉通り待っていただいた方もおられ、本当に申し訳有りません。

一宮地区で予約制にしている診療所は当院だけなので、余計にそう思われる方もいると思います。

実際は予約の方はより早く呼んでいるので、意味がないことはないのですが、今日みたいに「状態が悪い人で病院に紹介しなくてはいけない」という方が3人ほど初診でおられると(実際に紹介になったのは2人で、1人は外来通院で、となりました)、検査に時間もかかってしまう、というのが本当のところです。

県外の歯医者の友人になんで歯医者は待たせないの?と聞いたことがありますが、「その場で完結しなくてもいいから」だそうです。 内科医の場合が、痛い、息苦しい、胸痛がある、などの場合、その原因を突き止め、症状を取らないといけません。 その場で完結しないと次の人を見えないのです。 診察する時間を早めたり、診察室を2つ作って効率を良くしてはいますが、普通に時間通りに呼べる日もあれば、今日のような日もあります、それは完全予約制ではないため、です。 私自身、完全予約制にしないのは、いつもかかっているところが、責任をもって「咳」をとめてもらいたい、と思うからです。 例えば歯医者でも違うところに行きたくはないので、完全予約制の歯科医院にはかかりません。 いざというときに役に立たないからです。

今現在、予約枠を検査が入っているときは少なくしたりしています。 医者は一人の診療所であるため、限界はあると思います。 100%の時間ぴったり、とは言い切れないのが、どの診療所でも完全予約でない場合は言えないと思いますが、なんとか策を考えながら診療していきます。 本日は申し訳有りませんでした。

東京では非常にコロナウイルス 感染者が増えています。 8月から他県をまたいで旅行をしよう、という政策があるのはご存知の方も多いと思いますが、少し考えてからの方がよさそうですね。

今高知県では新たな感染者がいないのですが、やはり他県との行き来が普通に行われるようになり、過敏になっておられる方もいます。

実際のところ、「コロナではないか?」ということに関して、「コロナウイルス による、肺炎の確率は極めて低い。感冒、つまり風邪ですね、ただ、肺炎はなくても、感染しているかどうかは誰しも言い切れません」ということになります。

実際問題、その辺を歩いている人が感染者である可能性もあるのですが、今高知県ではその可能性も東京などの比べると非常に低い。

ニュースでもしていましたが、PCR検査は確実なものではなく、また迅速キットは現段階では全くあてにならないという報告があり、当院では今は実施していません。 PCR検査を受けたい人、つまり、コロナ感染していて、周りに迷惑をかけてしまうかもしれない、また自身が危ないかもしれない、というストレスを感じていたりする方は、実費(自費)で2−4万円で、保健所でうけれるようにしてもいいかもしれませんね。 問題点もあるかもしれませんが、医療機関からは、問題ない人をコロナのPCRをした方がいい、とは言えません。

今後の課題ですね。

HbA1cにこだわりがち、であり、医師側の私どもも、その値で一喜一憂してしまうこともありますし、大事な項目であることは間違いありません。

ただ、低血糖は高血糖よりも「死」の恐れが多く、低血糖を起こさない様な処方をすることが大事です。

ちなみに例外もありますが、低血糖の症状は一人1つです。 吐き気、冷や汗、嘔吐、ふらつき、目の前がしろくなる、などですが、どれか一つであることが多い。

例えば、HbA1cが8%以上から6.1%に改善した若い方がいるとします。 ただ食後血糖は200を超えて高い。 こういった方に同じ処方を続けるのは危険です。 食後血糖を下げる様な処方に切り替えるべきです。 その薬が合わなければ、違う薬を減量して処方するか、今の薬をやめる、もしくは栄養指導を再度受けていただく、「適切な」運動「処方」を説明する、方が安全かつ、今の時代に沿った治療です。

インスリンの使用経験が少ない場合、糖尿病治療をするべきではない、と思っています。

校長先生の話を真夏の暑い日に、水分補給禁止で、姿勢を崩さず聞け、は「自律神経」が未熟な小学生には拷問です。 さらに、そこで気分が悪くなった、という生徒に根性がたりない、最近の子はゲームばっかりだから、という教師は即刻解雇、というか、昔はそれは正しかったのですが、今の時代はそういう校長先生も教諭もいないと思います。

ずっと同じ姿勢でいると足に血液がたまってしまい、大事な脳に血液がなりなくなり、交感神経が興奮して、ピンチに思った心臓がすごい勢いで血液を拍出しようとします。勢いが強すぎると脳にダメージを与えてはいけない、と頸部(首)にある「圧受容体」が反応して、副交感神経が急激に刺激されます。 そのため血圧が急に下がり、脳に血液がいかず、失神してしまう場合もあります。 状況的に、この病気だな、と思う人はたくさんいます。 ただ転倒したりして、その場の状況を他の人がみてない場合は頭部MRIを取るべきだと思います。もっというなら頸部のMRAも必須です。 その後普通に戻ったとしても、一過性脳虚血発作で、今後脳梗塞になる可能性があるからです。
個人的には、徳島大学病院勤務時代は、「ヘッドアップチルト試験」という、脱水状態にする注射(といってもニトロの注射で、下肢の静脈を開くだけなので、一時的なものですが)をして、40分暗闇の中でたってもらうだけ、の検査なのですが、この検査をする人は、ストレスなどで自律神経が障害されているので、見事に10人6-7人は倒れます。 心電図や酸素飽和度を測定し、転倒しても抱えられる様に2人の医師がそばで待機し、部屋の外から光を調節したり、台座を横にしたり立たせたりする医師が必要、つまり医師が3人必要な検査です。 一時的な心肺停止状態になるので、医師としても本当に焦りますし、心臓マッサージしたり、あらゆる薬剤や蘇生術を行える状況で行うべきです。 最近はしないのかな、と思います。 状況証拠でわかるので。 ただ、この試験は循環器専門医が経験するものであり、最初にした人が、「えっ、入院した時はそんなことが全くかんじられなかったのに!」という人が、先輩医師の「おい、そろそろやぞ」という予言通り、本当に失神を起こすので驚いたものです。
治療法は失神まで起こす人は薬剤投与や訓練法もあるし、ペースメーカーが必要な人も担当ではありませんがいました。
この季節、体の水分が不足しがちで、仕事をずっと同じ姿勢でして、急に立ち上がる、などの行為は結構危ないものです。

 

大塚製薬(など)から「エンリスト」という薬が8月下旬に世に出そうです。 すでに海外では200万人の人が内服されているそうです。

昔(今も)、日本ではANPを点滴としてアンジオテンシンIIやアルドステロン、交感神経の興奮という心臓にとってはよくないものを抑制する治療として、心不全の方にはhANPを使用していました。 最近はサムスカという腎臓を痛めにくい利尿剤(これも大塚製薬です)の存在でhANPの利用が減って来ています。 hANPの弱点は何と言っても点滴であること、です。 徳島大学病院時代に2ヶ月もしないうちに入院を繰り返す心臓病の方がいて、入院する、ということ自体が「相当悪くなって来ている」ということもあり、上司の発案のもと外来でhANPを4時間週に2回点滴していました。 すると1年半以上入院がなくなりました。 患者さんにとっては入院するよりは週二回外来に来る方がいい、と思っており感謝されたものです。

「エンリスト」はANPの代わりに、海外で使用される、BNPを経口内服できる薬です。 ANPの方がBNPより治療薬としては優れている点がある、という結果はあるのですが、内服できるのは非常に大きな強みで、多くの心不全の患者さんにとっては恩恵をうけることができる可能性が非常に高いとおもっています。 最近では「コララン」という血圧を下げないで心拍数を下げるという薬もでていますが、あまり高知県内では処方例がないようです。

ただ最近の薬は非常に高い。 これはネックだと思っています。 それ以上の効果はあると思っていますが、薬代のことは非常に重要なことだと思っています。