今年はとくにあつく、熱中症の患者様が多く、感冒や胃腸炎と合併した例などもみかけます。 かかりつけの患者様が夜間、救急車で救急病院にいき、入院はしなくてすんだけども、という話を直接聴きます。

普段、血圧が高い人には、「塩分を控えてね」と言うのですが、この暑さでは「適宜、塩分摂取」が必要です。 多くの熱中症の人が「水分はとっていた」と言う人が多いのです。 しかし、暑い場所に長居した、か、塩分不足が関係していると思います。

あとは、香川の四国こどもとおとなの医療センターの救急をしているときに感じ、開業したときに言わなければいけねないな、とおもったことは、朝や昼間我慢せず(高齢の方は、仕事から帰ってきた子供さんを待ってから、ぐったりしてしまってから、救急外来にこられるパターンが多かったので)、当院が診療している間に「頭痛」「吐き気」「気分不良」「下痢などの腹部の症状」があれば、すぐに来院してください。 血液検査と点滴で、夜間救急外来に行かないようにする確率が減ります。 夜間まで我慢してしまうと、筋肉に血液が脱水でいかず、「横紋筋融解症」をおこし、最悪透析まで行う例があったり、そこまでしなくても、入院して点滴をするのですが、腎臓に壊れた筋肉が目詰まりして、腎機能が落ちてしまうことがあるからです。

今年の暑さは異常です。 より注意して、普段の生活をおくってください。

この火曜日で第三回となりました。 10分を目指していますが30分近くになり反省しています。 テーマは「心不全」のことでした。 心不全のガイドラインが大幅に昨年かわったけども、「この原理・原則をしっておけば、大きく変わった、と思わなくてすむ」という内容です。
心不全の急性期、慢性期の治療、とくに急性期の治療は非常に重要なのですが、感覚で治療されている医師もいてびっくりしたことがあります。 私自身は理屈があって、指標がないと、ちゃんとした治療にならない、100人いたら100通りの治療があると思っています。 慢性期でも同じだと思っています。 心臓リハビリテーションも、慢性期の治療の一環ですが、最近はじめた医師は、「型」にはまりすぎて、case by caseの治療ができていないのでは? と学会で思いました。 以前からしているところは一歩踏み込んだ検討をしているな、と思った次第です。
ちなみに、第二回は糖尿病の治療薬でした。 現在高知県では、私は「踏み絵の薬」と表現していますが、使ってはいけない薬が、シェアNo.1のはずべき実績です。 とある薬が出されたら、その医師は勉強不足か、確信犯、という内容です。

2006年から勉強しだして2007年の学会から参加しはじめたと思いますが、ずいぶん「心リハ学会」も変わってきました。 和温療法やアロマセラピーなどなど話題になっては演題から消えて行くものもあり、昔は任天堂のWiiをリハビリとして使ったところ、その効果は、、、「意味がない」でした、にはレベルの低さ(使ってみるのは良いのだけど、何かは変わったはず。 意味がないことはないと、私は思ったのです)にびっくりしたのですが、当時は熱気があり、さぁこれから心リハやるぞ! 今こういうのやってるんだけど他施設からの評価は!? という情熱が感じられました。 なので、福田心臓消化器内科でスタッフをつれて2011年の学会に行ったのは、行けば皆やる気がでるだろう、と思ったからです。 昨年は開業のこともあり、演題を出せませんでしたが、今年は5題と座長を1席務めました。 最近学会が変わってきたと感じるのは、情熱が無くなってきたのかな、という部分です。 他学会の説明を演題としてもってくる医師もいましたし、昔は「心リハ馬鹿(良い意味で)」が多かったと思いますが、今は「馬鹿心リハ」の人が多いように感じました。 今、大病院でどうなっているか不明ですが、昔は心リハの開始時にする、心肺運動負荷試験(この中には呼気ガス分析が入っており、それがキモなのです)という、略してCPXという検査で、「虚血の判定は難しいというか、他の検査できちんとした方が良い」とされていました。 ガイドラインにCPX虚血を評価しましょう、と書かれていても。 しかし、私自身の発表で、CPXは高い検査で人手もかかるし、診療所向きではないし、何度も同じ人にできない、なので新しい指標を無料ですることで、CPXは必ずするけども、それの補助になるし、その後の微調整には有用な可能性、について話しました。 しかし質問で「CPXはするべき、先生はよっぽどCPXが嫌いなんですね」という、予想だにしなかった質問と意味不明な言葉がありましたので、「好きとか嫌いとかを論じているのではなく、CPXでは負荷心電図で虚血の評価も出来ないと私は思っていますし、CPXの呼気ガス分析の部分と相関する指標についての発表です」と答えても「ほら、やっぱり嫌いなんやね。 でもガイドラインに書いてある通りCPXはちゃんとするべきだし、先生のところのエルゴメーター(5年前の最新型です)を全て今出始めた新しいタイプに切り替えた方が良いよ」という、出来もしないアドバイスを、暇を持て余した、心リハ室に閉じこもっているか、大きな病院で自分自身が十分にCPXをできる時間を確保できる医師からの、好きとか嫌いとかのレベルの話で終わりました。 発表とは、論文に繋げる為のもので、質問するなら、相手のことを考えて質問するべきです。 すくなくとも私は自分が聴きたいこと、が、それに繋がっているかを考えて質問します。 CPXの補助、もしくは安定している慢性期の患者さんにとって、CPXは馬鹿高い機械なので、未だに大きな病院でも買わずに心リハをしているところもありますし、クリニックもあります。 そうです、つかわなくても心リハをしても良いのです。 それもガイドラインにちゃんと書いています。 年上の医師だったので、言いませんでしたが「貴方こそガイドラインを読んだ方が良いし、学会の論争の場で好き嫌いの話で、私が嫌いだとしても、その発表の内容についての質問をしないと感情論になってしまいますよ」と考えながら、「先生がそうお考えなら、虚血の判断も、CPXで全てされればいいし、私の指標については質問がなかったので、これで終わりたいと思います」、と自分で終わらせました笑
勉強にはかなりなって、心リハに対する最新の知識が身に付いたのですが、多くの演者や聴講者が素人衆から、ちょっとかじった医療従事者、に切り替わってしまい、これにスタッフを連れてきても、「如何に心リハがいいか」が分かるような質疑応答や、その人の発表が情熱をもって人の心を動かすような演題が減ったな、と思いました。 つまり他の学会と同じように学会自体が成熟した証拠なのかもしれません。
私のような一町医者を全国学会の評議員(四国の医大の教授は誰一人なっていませんし、高知では医師としては一人だけです)にさせるという、素晴らしい懐の深い、一生懸命している人が報われる学会(違う学会の裏方をしていて、ひどい学会もあります)と思っていますが、もう全国学会での発表は1題(点数がとれるからです、5題も1題も同じですが、0題と1題では点数が大分ちがいます)、地方会でも1題か、ださなくてもいいな、と感じました。 新しい発想を馬鹿にするような学術集会などに時間をさくのは無駄だからです。

当院の受付は17時終了ですが、電話していただけると17時以降でも17時30分に入っていただけるようにしていますが、

院長の私が、全国学会の評議員を務める学会があるので、今日は17時で受付は終了させていただきます。

大変申し訳ありません。 明日は、私の父親である、福田善晴が診察にあたります。

見立ては同じですので(同じ医局で先輩後輩にあたります)、普段私にかかっていても、違和感なく診療が行えますので安心して来院してください。

ちなみに、「声」が非常に似ています。 喋り方も似ているそうです。

今週の院内の勉強会は、「糖尿病の薬」に関してでした。 看護師、栄養士、医療事務 の全員が「知っておいて損はないだろう」「なぜ私がそういう処方をするのか」などが分かれば、納得して仕事ができるし、私が患者さんに説明している内容が分かって、診療がスムースに進むと思っています。

さて、来週は「心不全」のことです。 最終的に、心臓リハビリテーションが良い理由まで話すつもりですが、間欠に、そして医師以外にまとめて話すことを心掛けています。
昨年「心不全」のガイドライン(治療の方針)が大きく変わり、「なるほど」と思う部分と、「うーん、ファジー(あいまい)な表現でわかりにくいな」という部分も正直感じています。 私のなかで、心不全とは2つのことで説明ができます。 ガイドラインにかいてあるような難しかったり、簡単すぎたりするものではなく、「事実」を話すよていです。
この原理原則さえ分かれば、誰でも心不全が理解できる、とすら思っています。 2013年と2015年に発売になった私の著書「恋する心エコー」が今でも同時期に発売になった書籍よりもアマゾンで売れていることが、「誰でも納得できる」理由だと思っています。