頸動脈エコー、心臓超音波検査は、当院では、超音波専門医(高知では稀な専門医資格です)の私が責任をもって検査します。 他の病院(大きなところでも)では、技師がとることが多く(徳島大学では絶対に技師がとったあと、レポートだけみるなどありえず、また医師が画像をチェックするだけでなく、医師がダブルチェックとして心エコーを再度していました。 少し高知にきてカルチャーショックをうけています)、そのレポートだけをみて医師が判断することがあるので、検査をされた技師の上手下手で「貴方の」運命が変わります。 これは検診でもそうです。 下手くそにあたってしまえば大変です。 また検診では動脈、膀胱、前立腺をみないので、例えば、PSAという前立腺癌の採血をしたときに全く参考になりません。
当院では検査結果を私自身が施行したものを、画像を一緒にみながら、理屈を説明し、60歳の方でも、血管年齢は70歳ですね、と、心臓に関しても説明が可能です。

どうせ検査をうけるなら、丸投げの検査ではなく、本当の意味での「医師が責任をもつ」検査が重要と思っています。

また、医師がとるクリニッックもあるでしょうが、心エコーをしたこともない医師がとる心エコーは信用してはいけません。 血行動態に詳しくなく、アンチョコのマニュアル本をみているだけの開業医が実際にいますのでご注意を。

 

睡眠時無呼吸症候群(SAS)が疑われる方、「昼間眠い」「熟眠感がない」「いびきをかいて、息がとまっていると指摘される」「溺れたような、息苦しい夢をみる」などが症状で、ほっておくと血管疾患や糖尿病などの悪化につながります。 痩せている方でも起こりえます。

当院ではまず簡易型の検査キットをご自宅の玄関先でご説明させて頂くか、ゆうパックで説明書付きのキットをお渡しし、1日ではなく、サービスで2日間(これには理由があり、1日だと計測に失敗する事があるので)検査をします。

中等度以上のSASがある場合、1泊2日の詳しい脳波までをとる検査をすると、実は重症で治療が必要、ということが多いのですが、実際は入院まで出来る方はいないのが実際のところだと思います。

しかしこの度、入院しなくても、それも2日間(嫌であれば1日間)の、入院に準じた検査を自宅でして、解析は専門業者(医師含む)がするようにしました。

まずは簡易型の検査が必要なのですが、もし他院で入院を勧められたりしていたら、ご相談ください。 その結果があれば、当院で詳しい検査をすることも出来ますし、今まで当院で入院を勧めた方も、受ける事ができます。

ビジネス本では、「何でもトライしてみて、上手くいけばノウハウが分かってくる」という意見があります。
イチロー選手や三浦知良選手のような、一つのことだけをするのは、限られた天才のみ、という意見でした。

これは企業の企画ではいいかもしれません。 ただ、医師という職業は、「職人芸」だと私は思っています。

見切り発車で、したこともないことを「専門です」は論外で、ノウハウを学ぶ、、、患者さんを実験台としか思っていないように感じます。

医師にはその人の歴史があります。 さぼった医師が開業しても、何もできないので、流行りのものに手をだして、研鑽もしてないのに「専門です」といって、続けて行けばいずれ専門になる、という考えには賛成しかねます。

病院などで、多くの他の医師や重症例を経験しないと、応用がきかないからです。

心臓リハビリテーションは、循環器内科を開業するときに、実に簡単に「専門」と標榜することができる流行りの治療法ですが、本当にその医師が、開業する前に専門としていたかどうかが今後は問われると思います。 いくら期間がながくなっても、本当に軽症の人しか治療してはならないと思いますし(経験がないから)、軽症の人のなかにも重症が潜んでいる事に気づかないからです。

お花をいただいた方、有り難うございました。 高知新聞社さんからも2面の広告欄に無料で載せて頂き有り難うございます。
さて、新聞にも書いたのですが、私どもの「癌検査(検診)を疎かにしない専門的循環器診療」は変わっていません。

私が循環器だけをみていたら、自分でがん検査をしない人もいて、腎癌、胃がん、食道がん、声帯腫瘍、肺癌などはそのままになっていて、寿命は短くなっていたと思います。 一宮地域、またきずなクリニックにかかっていただいた患者様の健康寿命を高知県一にすることが私に課せられた使命だと思っています。 他には認知症(専門をうたっている先生のなかにはご家族に起こりだすエキセントリックな方もいて、内部事情を知っているとそこには紹介しないのですが、患者様から紹介希望があればしています)、また糖尿病の治療では、中規模病院の専門外来で良くならなかった方が当院では今の所「必ず」良くなっています。 大規模病院と比較しても、腎機能や心機能を悪くしない、脳梗塞にならない治療は勝っている部分もあると思います(もちろん競い合う訳ではなく、頼る部分が多く、きめ細やかな対応が、医師が私一人なのでできる、ということもあるということです) とくに「ある大規模病院」と比べて、明らかに心機能を改善する治療は、考え方からして婚本的に違うので、その大規模病院には紹介しないようにしています。 私自身が紹介されるレベルにいないといけないな、と思い研鑽していますが、大規模病院でも一人一人が勝手な治療で、組織ではなくなっている病院では、患者さんの心機能を個別に把握できてないのでは? と思い、その病院への積極的な紹介は辞めています。 私自身が、信用出来る医師、に紹介する事は、当然患者様の利益に繋がると思っています。

人間みな、医師も含めて、経験や、エビデンス(論文など)から、過去の失敗を後悔し、また過去に「何もしなかった場合と治療した場合、の論文で、治療した方が良かった」という報告のエビデンスで治療を行います。

しかし、これは所謂「後悔先に立たず」となってしまいます。 しかし現状は、「サベージ基準」の考え方、「後悔を先にしておく」つまり、想定される後悔を考えておく必要があると思います。 私が他の医師と同じように、ガイドラインに沿って、自身の統計や、過去の症例から学んだ事だけで治療するなら、医者はみな同じロボット、となってしまいます。

私はそれは「嫌」で、考え方自体をスイッチすることが大事だと思います。 それも、意識しながら、です。

10年後後悔するのは、今何もしないことだろう、という考え方、もしくは、今何かすることが1年後に悪い事になるかもしれない、と、後悔というか、想定をする考え方です。 患者さんが得られる利益を最高に(これを「マックスミン基準と言い、多くの人・医師が考えている事だと思います」)、損をする確率を低く、そういう考え方を「最大機会損失・最小化基準」と言います。
後悔を先にすることで、想定することが増え、それは「予知」に繋がると私は思っています。

心機能が悪い患者さんや、腎機能が悪い患者さんに、何もせず、経過を1年見る、のは、また痛い目を患者さんにあわせて、「あー、やっぱり悪くなりましたね。 では治療しましょう」という考え方で、私は承服しかねます。 医学だけでなく、医学の考え方、を変えないと、ロボット医師の完成、となってしまうのが私は嫌なのです。