私自身は、正月はほぼ返上で、執筆活動や論文、講演会(医師に対して、県外にも出張)のスライド作りを行います。 それは、きずなクリニックでも行うことがあります。

みなさまもお忙しい正月を過ごされる方もおられると思います。 お体に気をつけて、来年もよろしくお願い申しあげます。

 

※正月休みも当院の駐車場は、個人の私有地です。 公共の場所ではありませんので、認められていない車が止まっていると(人が乗っていても)、占拠罪になり、訴訟問題とし、レッカー移動させていただきます。 みなさん、自分の庭に車をおかれると嫌でしょう。 チェーンをしないのは、交通量が多い為、歩行者や車の接触をさけるためにしていないのです。 なお、診療時間内(昼の休憩時間もいれて、電話対応はしていますので)の9時から17:30は、営業妨害、という罪に問われます。 多くの医院、クリニックがチェーンをしたり、大病院ではお金を払わないと止められないのは、しごく当然のことなのです。
見つけ次第、レッカー移動をさせていただくのは、正月などの休暇は清掃などの業者が車をとめることがあり、邪魔になるためです。 それらの車は認めているから当院としても把握しています。 個人の引越しや、荷物の運搬業者がおくことも、当然、占拠罪となります。 刑事訴訟、また民事訴訟を事前に防ぐ為に、チェーンをするのもいいのですが、周囲の方の交通のこと、安全面を考慮してしていません。 ご理解のほど、よろしくお願いいたします。

お薬は足りてますでしょうか? 例えば、脳梗塞を起こさないように必ず毎日飲まなければいけない薬や、心筋梗塞を起こして、ステント治療を行っているのに、血をサラサラにする薬が足らなくなっている、また、血圧の薬に関してもそうです。

糖尿病の薬もそうです。

コレステロールの薬を3日忘れたからどうとなるわけは、普通の方ではありませんが、大きな病院では、必ず飲んでいないと、コレステロールの塊がどんどんと血管から剥がれてしまう場合で内服している時は危険です。

とりあえず、明日(金曜日)は、当院は午後の5時まで受け付けていますので、何かありましたら、来院されてください。

当院では、12月にしか1回目を打てなかった子供さんのためにも、1月末までは、インフルエンザ予防接種を(成人にもですが)うけることができるようにしております。

 

 

インフルエンザの検査キットで陰性でも、「症状や周囲の状況で診断しないといけない」とされていますが、私はインフルエンザかどうかは咽頭をみて判断がだいたいできます。 論文にしようと思ったところ、後輩の日本でも珍しい感染症専門医(昨年はロンドンに留学中だった)から、その所見はすでに日本の北海道の開業医の先生からでていますよ。 と、言われ、自分の無知を知りました(ただ感染症内科医が知っている、というだけで、通常診療の医師はまず知らないこと、感染症専門でもないのにそこにたどり着いたことは、後輩から褒められました) そこで終わらず、私はまだ論文にできていませんが、「絶対にインフルエンザではない」という咽頭の所見を発見しました。 陰性所見という奴ですね。 このインフルエンザキット、症状や状況、さらに上記の2つの所見で当院ではインフルエンザかどうかを診断しているのです。 しかしなかなか陰性所見はでてくれません。 それが咽頭でみられ、インフルエンザだった例は昨年1件もなかった所見です。
さて、今日は昼休みに1つ論文をみました。 メイヨー大学がミネソタ州の平均寿命と心臓病(心筋梗塞)の方の平均寿命を合わせた表に、「心臓リハビリ」を受けると平均寿命が、心臓病がなかった人と同じになる、というあまりにも有名な論文、、、ではなく、それが発表される前後の論文です。 意外と「心臓リハビリ」には予後改善効果がなく、QOL(生活の質)を向上させる、という論文が多いのです。 そのあまりにもショッキングな「良い」論文はおそらく消えるでしょう。 論文自体にどんなリハビリが良かったか、どのくらい続けたかなど書かれておらず、私が本日、香川県のとある先輩医師から心臓リハビリや心不全の講演を頼まれたのですが、最近の講演でそのメイヨー大学の論文を使う医師もいないと思います。 恥ずかしいからです。 自分自身、心臓リハビリに関わって10年近くになりますが、確かに予後をよくするというか、悪い人を早めにpick upできる、またsuper responderといって、相当効果がある人、のどちらかだな、と思っています。 あとは、している方が、していないより、10年では生存率などはわかりませんが、健康寿命は良いだろうな、とは思いますし、そういった短期間の論文はたくさんでいます。
さて、私はout put型の人間でありたいと思っています。 そのためにはこういったinputも非常に大事なのです。 余計な労力で、私自身を疲れさせて、診療の質を落とさないように、と日々思っていますし、人間は他人との関わりの中で生きているのである程度仕方のないこともあるかと思いながら、嬉しいニュースや、みていて面白い論文や、自分の発表のアイデアを、まとわりついてくる嫌な感情を無視し、暇な人って結構いるなぁと、って全然羨ましくないのですが(笑)、全力で毎日を働きたい、と思っています。

「貴方」の考え方には様々なものがあり、がん検査をうけることで、何もなければ検査代が無駄になるので絶対にうけない、もしくは、何か見つかった時に治療が早期にできるので、必ずうける。という極端な考え方も「アリ」です。

一方で、もしかしたらガンがみつかるかもしれないので、医師に言われた感覚で検査をしていく、という考え方が、今の主流でしょう。

後者は実は、医師でも検査を受ける側でも、最も「後悔しない」確率論なのです。

医療は日々進化し続けます。 極端な考え方も年齢や信念でいいと思います。 ただ、時代時代にそった、医療をうけることが、後悔する確率が減る、ということになります。

高血圧の治療についても、心臓リハビリテーションをうけることについてもそうです。 自分でできるから参加しない、は実は極論であり、冬になり、心臓超音波検査をすると、心臓肥大になってしまっていたり、心臓の機能が悪くなってしまって、あわてて治療をうけたり、リハビリに参加する、という後悔が少ない方が良いとされています。

私が診察中に気を使っていることに、患者さんを待たせないこと、があります。 患者さんの健康寿命を延ばす、と言う医者はいても、「有効寿命」を延ばすと言った(書いた)のは、私がおそらく初めてじゃないでしょうか? 聞いたこともない言葉です。 今、私が作りました。 患者さんを待たせて当然→人の時間を無駄にしている、と考えないと、「健康のために歩いてね」と言っても、「待たされた時間で何千歩もあるけるな」と考える人がいてもおかしくないな、と思います。。 なので物理的に無理な待ち時間は仕方ないとしても、色々と工夫をして、待ち時間を減らすようにしてきましたし、いまもしています。 おそらくスタッフの考えで、開院当初と比較しても、待ち時間は随分減ったと思います。
そのためには、私自身も、「その方法いいですね」や、「こうしてみたら」という意見に対して「わかった、一回してみよう」と柔軟に対応しないと、せっかく出してくれたアイデアも無駄になります。
さて、スタッフにも私にも有効寿命があるのは、ご存知でしょうか? 患者さんにとっては別段関係ないことだと思いますが、病院や診療所内では大事なことだと私は思います。 とある大病院で、手術を昼過ぎからして、20時までかかるのが当然となっていたのを、ある若手の医師が、「手術を午前中からしましょう」というイノベーションを起こし、その手術に関わるスタッフの有効寿命は格段に伸びたという話を聞きました。 偉いのは、聞き入れ、実行した手術する年上の医師だとも言えます。「バカと付き合うな」というベストセラーの本があります。 どの職場にも必ずイノベーションを嫌がる人がいるそうです。 古い考え方が悪いと言いたいわけではありません。 私もどちらかと言うと、親しき中にも礼儀あり、と思うし、古い考え方の人間だと思います。 ただそれでは、イノベーションは起こせません。 インターネットの時代になってから25年くらい経つのではないでしょうか? 研究会もわざわざ講師に来てもらうのではなく、ネットで配信される時代になりました。 院内の決まりごとを決めるのに、有効寿命を短くして(させて)、効率の悪いことはしない方がいい、と私は思いますが、「じゃあ、それでやってみようか」と一歩進む組織にならないと、時代に置いてきぼりにされてしまうでしょう。

しかし、人生無駄なことに従わなければならない理不尽があることも知っています、もういい年ですから。 でも私はそういうときは「俺ってアホだなぁ」と思いながら、人生の貴重な時間を食い潰される感覚で生きています。 なので自分が感じた嫌な思いは他人にはさせたくないのが人情です。 誰が正しいかなどは、ありません。 私が間違っているかもしれません。 しかし、「してみないとわからない」ことばかりの世の中に変わってきている、と強く感じる日々を送っています。 、、、こんな簡単なことに、、、この時間に論文一つ読めたな、、、 と思いながら、その時間を今後も過ごす日々も社会人ならみんなあるのでしょうね。