認知症の6割以上はアルツハイマー型認知症であり、確固たる予防法はなく、閉じこもりはよくない、DHA製剤がいい、などの報告もありますが、どもれエビデンス(医学的根拠)は乏しいのが現状です。

では、予防できる認知症2つとは、「脳血管性認知症」と「アルコール性認知症」です。

高血圧・脂質異常症・糖尿病の「適切な」治療で、脳血管がつまらないようにする、また不整脈で脳梗塞を発症することがあるので、当院のような循環器内科での予防が必要になります。

アルコール性認知症は、男性、女性で一日(毎日飲酒するとして)のアルコール量が一定以上だと脳の萎縮があり、将来的に認知症になることが証明されています。 特定健診だけでなく、普段の診療でそういったことを言われない、それは貴方の将来を見据えてない、「その場しのぎ」の治療を行なっている、ということではないでしょうか?

「医師の方はおられませんか?」と飛行機内で言われ、医師ならば手を挙げる方、挙げない方もいると思います。 実際の統計では、「訴訟問題に発展する可能性があるので、手を挙げたくても挙げれない」などが多いのも事実です。 これはもちろん、医師のボランティア精神であり、この精神がない方は医師になるべきではない、という考え方が一般的と、私自身は認識しています。

ただ、契約問題だけを考えるとどうでしょうか? 私が考える、かかりつけ医の患者さんとの「契約」は、専門的な医療や、全身をみれて、しかるべき高度医療機関へ紹介をする、ということだと認識しています。

それ以外に、ボランティア的な活動もしています。 県で唯一の心臓リハビリの評議員医師であるため、座長(司会進行役)を務めたり、演題(発表)が少なければ依頼がきます。 また地域の集まりに微力ながら日曜日に参加させていただいています。

また、日本心エコー図学会、ヨーロッパ心エコー図学会の査読者であったり(数ヶ月に英語での論文のやりとりをします)、医学生の実地指導のための資料作り、また自身が患者さんのために研究した結果をまとめる論文作成、若手医師のための医学書の依頼は、主に土曜日から日曜日の徹夜に近い(普段の日も数時間おこなっています)時間帯で行ったりして、実際にあと2年くらいは、執筆活動で、完全に休める日曜日は月に今のところ0-1回です。 年末年始は妻と子供は実家に帰省していましたので、同窓会に1日参加しただけで、その他の日は自宅にこもり、執筆活動をしていました。 たまに研究会に平日いったり、土曜日の夜に飲み会(と言っても私は一滴も飲みませんが(飲めますが))があっても、日曜日は、「契約」のための準備機関、だと思っています。 たまに完全な休日もとらないと、ストレスがたまってしまうので、そういった行為をしないこともあります。

開業医は暇では? と思われがちなのかもしれませんが、私自身は、救命の忙しさ・緊迫感はないけども「忙しさだけなら開業医も変わらない」と思います。 ちなみに、カテーテル検査をしない病院で、緊急の患者さんも診ない、という慢性期の大きな病院の医師は、最も暇、と思っています。

「契約は何事にも優先する」を重要視する、また、今後の当院の計画などを考えると、義憤心があっても、患者さんとの「契約」に支障をきたすようなことは、よく考えないといけないし、高知県の医師全体、特に私も属している医師会(主に開業医が属する)は、医師不足に対して、どういった医師を対象に医師不足というデータがないと、命令されても困る事情もあるのです。

大津でおきたいじめ事件が長い年月をかけて決着がついたという報道。 多くのいじめの事件で自殺する子供達は逃げ場がなく、自殺という手段しかなかったのかもしれません。 大人になって思うことは、①「転校すればいいじゃないか」 ②「相談していじめられないようにするべきでは」 ③「そもそもいじめられる方にも問題があるからそこをなおさないと転向しても無駄」 などでしょうか? 私が断言できるのは、③はそもそも間違いで、①も②も難しい世の中になってきた、と子供が思うだろうし社会の仕組みもそうなっている、です。 転校しても、名前などからどこの学校に行ったかなどは、インターネットの社会なので分かってしまう。 ②相談して解決できない環境もありえる ということです。 子供もバカではなく、相当賢い子の方がいじめられる、と私は思います。 転校できない、自分の経歴に傷がつく、親に心配をかけたくない、など容易に想像できます。

大人ではどうでしょうか? いじめ、という言葉を、40代で使いたくないのが本音ですが、大人でもいじめってありますよね?

パワハラのようなもの、です。 逆パワハラ、のようなものもあります。

いじめ、や、パワハラ の問題を常に考えながら、毎日の仕事をしないといけない。 私は、自殺の原因はストレス、とくに人間関係が多いので、ストレスを避ける、のは、寝る(休む)こと、と、その人と会わないようにすること、の2点だけだと思っています。

私が今、中学生で、いじめを受けているとしたら、理由を言って、英語圏の学校に転校させてもらう、のも一つの手段か、金銭的に無理なら、警察に相談した上で休学し、受験勉強をめちゃくちゃして、高校を県外の有名校にする、など、いじめを逆手にとりつつ、いじめた側にもダメージを与える方法しかないな、と思いながら報道を見ていました。

昨年、第一回の学会が開かれました。 今まで、循環器内科がしていたものを、学会として正式に立ち上げ、専門性を高めようとするものだと思われます。

実際のところは、専門性と言っても、今までしてきたことを、より詳しくする、ということでしょう。

大きな病院では腫瘍循環器専門外来、などがありますが、例えば、乳がんの治療で使う、ハーセプチンは心エコー検査で、動きは1割落ちれば使えません。 あとは、癌があると、トルーソー症候群といって、血栓ができやすくなります。 そういったことを、エコー検査や採血検査、CT検査で調べようということです。

私からすると、なにを今更当然のことを、と思う一方で、大事な事項でもあるのは間違い無いので、専門性を高めればいいと思います。 その専門性とは、「癌を取り扱っている他科の医師が、循環器内科のだれに紹介すればいいのか」がわかりやすい、という一点で良いと思います。 本来、循環器内科医なら普通に知っておくべきことですが、学会などで、討論すれば、より詳細な「こういうことにもきをつけなければいけない」といった事案がでてくるので、それはinputしたいと思っています。

ちなみに私は予防をより重視するので、心臓病になった人が5年間で20%の人が「調べれば」癌がみつかる、という世界初のデータを持っており、発表はしていますが、現在論文を投稿中です。

ストレス対処能力と心臓リハビリの関係、についての論文は、かなり調べ物をしながらoutput(論文化)したところです。

私は、一宮きずなクリニック、を開業するまでは、京都や徳島、香川、高知で、大病院、大学病院、最終拠点病院、有床診療所(往診も)をしていましたので、夜間呼ばれることが前提で医療をしていました。 その代わり開業してからは、院長業が増え、今までしていた学会活動(私は高知県で唯一の心臓リハビリテーション学会本会の医師であり、評議位委員会や学会の座長(司会進行)などの出席で出張、また日本とヨーロッパの心エコー図学会のレヴューワー(論文の査読)をしているので、時間外の事務的な医療の仕事もしています。 また今年は循環器学会の西日本の学会での開業医代表的な立場で心臓リハビリを考えた心不全再発の講演などもしています。

私以外でもそういった無床クリニックの医師もたくさんおられると思います。
普段は2時間程度、日曜日はそういった仕事を土曜日の夜から徹夜ですることもあるため、意外と忙しいな、と思っています。 論文を書くこともしています。