一つはタンパク質の摂取です。 L-システインというものが細胞内のエネルギー代謝効率を与えてくれます。 ラム肉などに多いのですが、牛肉でも構いません。 60歳でメタボの人にはオススメしにくいですが、70歳以上で筋肉が衰えて来たら、お肉を食べることも重要です。

もう一つは、筋トレです。 これをしないと筋力は増量どころか維持もできません。

問題があるとしたら、「お肉を食べることによる、脂質異常症の悪化」というジレンマでしょう。 ジレンマとは「あちらを立てれば、こちらが立たず」という状態です。 ギリシャ語でかなり古い言葉であることを、先日恩師から聞きました。

どのくらいの頻度で食べればいいのか、何か疑問に思うことがあればど来院してください。 当院で、筋肉量を詳しく測定し(3割負担の方で180円、1割負担の方で60円です)、栄養指導を聞いてみてはどうでしょうか?

古くからの恩師である、日浦先生、また心エコーの手ほどきをしていただいた山田先生、また徳島大学第二内科の諸先輩がたや、香川で働いていた頃の技師さんもきていただき、30人予定が60人くらいの聴講者となり、緊張しました。

日浦先生の前で講演させていただく、とのことで、いささか、詰め込みすぎた感はありますが、なんとか肩の荷がおりた感じで、昨日は夜12時に帰宅しました。

徳島大学の先輩方から、親睦会で教わることの方が多かった会でもあります。

徳島大学第二内科、循環器内科の名に恥じぬように、今後も頑張る次第です。

当院ではサービスになりますが、あまりにも採血結果が悪ければ、電話して早めに来院できればしてもらうようにしています。 通常はしないサービスですし、結果の値は個人情報の観点から言いませんし、電話がつながらない場合もあります。

今回、肝障害が強くあり、原因が不明であり、来院してもらった方もいます。 コレステロールの薬が原因なのか、感冒が契機でウイルス感染なのか、、、 来院してもらい、エコー検査と採血検査をしたところどうも、胆嚢結石が一回詰まった後があり、さらに数日前の感冒は症状が似ていただけでコレステロールの薬の副作用も考えられました。

ずっと飲んでいる薬だから大丈夫という訳ではなく、出来るだけ薬は減らした方がいいのですが、心筋梗塞、心不全などを起こした後は、必ず飲まないと予後(長生き度)が悪くなるものあるため、難しいところです。
そのためには、緊急以外での紹介時には紹介状を書かせていただくことで情報の共有や、緊急の場合も当院での治療状況などを情報提供するようにしています。

オベシティとは肥満、パラドックスとは矛盾、という意味です。

心不全の方の10年間の死亡率は、正常体重の方よりも肥満の方の方が低かったという結果はあまりにも有名です。

これは、心不全になった場合に、心臓が使うエネルギー源の問題とされています。

だからといって、肥満になれ、という訳ではありません。 肥満はあらゆる病気の危険因子だからです。

ただ一つ言えるのは、お年をとったら、「肉をたべて」、「筋力をつける」ことが重要です。

筋力を鍛えると心臓の負担が減るからです。 粗食の方がいい訳ではない場合もあるのです。

本日、開業医としては異例の御推挙をいただき、支部幹事として「心臓リハビリテーション学会」に、幹事、座長、演者(開業医では唯一演題をだしました)として出席しました。

座長をするにあたっては、担当するセッションの演題の勉強をする必要があります。

今回の学会としては、「心不全パス」(パスとは、決まった治療を日程を決めてする、ことです)がおもだった気がします。 あとは、学会が推奨する医師主体ではなく「多職種でのカンファレンス(例えば週一回の話し合い)」などが当然のように発表されていました。

心不全パス、については完全に決まった治療をするわけではなく、個別、ケースバイケースでパスの内容を変更するのは当然のことですが、この「パス」にこだわり過ぎるのもよくないかな、と思います。 私個人は、心不全パスに不備があったときに、今後のパスをどんどん変更するべきだと思っています(もちろん、そういったことはされているとは思いますが)

あとは、大病院では、多職種でのカンファレンスが当然のようにおこなわれている時代ですが、私が四国こどもとおとなの医療センターで勤務しているときは、集中治療室にいる患者さんは毎日朝一番にカンファレンスに出ていましたが、慢性期になった心リハをするようになった患者さんに対しての、カンファレンスは意味がない、と思っていましたのでしていませんでした。 それよりも、その日に担当した看護師や、私個人が心リハ中に見回ることで、その日にカンファレンスをすます、ということが、医療者の負担も減らすし、なによりも患者さんへの対応が早くなるからです。 現在もそういったスタイルがいいと思っていますし、診療所レベルではそちらの方がいいと思っています。

よって、ガイドラインは、大病院と診療所のダブルスタンダードがいいと思っています。

なんでも「ガイドラインに書いてあるからそのとおりに」では、ガイドラインが改定されるまで患者さんが恩恵をうけることがありません。 自身で研究をして、日々の診療をアップデートするべきなのです。