だいたい医学書は学会の時に本屋がくるのでそこで済ますのですが、この前の心リハ学会では本屋が全く来なかったので、街の本屋にいったというわけです。

しばらく怠っていた、CT検査の読影について、本を新たに書いました。

私が執筆した医学書が近くに2冊あり、置いてくれているんだ、と著者ならではの感覚で、嬉しく思います。

どの本も、裏技的な「実はね…」がないように思います。 なんで書かないんだろう、ということもあります。 まだまだ現役の人は手の内を明かしたくないのかな? とすら思います。 なんでそういうふうに思ったか、どこからの情報か、を書いたりしていると、非常にわかりやすく腑に落ちるんですが、、、

癌がない科、それが循環器内科です。 「癌をみたくないから」という理由で循環器内科を志望する医師も多くいるのが事実ですが、人それぞれで開業しないならそれもいいと思いますが、私には全く理解できません。 以前も書きましたが、徳島県では、「胃腸科内科・循環器科」というクリニックが多く存在します。 高知県ではあまりありませんよね? それは、徳島大学医学部では、以前の第二内科という医局が、日本の医局で「唯一」循環器内科と消化器内科をする医局だったからです。 今は分かれていますが、私が入局したときはまだ第二内科だったので、消化器内科の先生とも一緒に仕事をするのが普通でした(ちなみに当時の医局の教授も消化器内科が専門でした)

もともと京都で研修をしていて消化器内科を目指していて、循環器内科に興味がうつった私にはうってつけの医局だったわけです。

そんなわけで、学会で発表はしていますが、論文にはまだ出来ていない内容の、「40歳以上の糖尿病か境界型糖尿病があるかたで、検診をうけていない場合、初発の大病(虫垂炎とかではなく)が心臓病だった場合、5年間追跡調査すると、胃がんや大腸癌、胆嚢癌などが20%程度みつかる」という報告を、先月香川で行なった時に、とあるご高名な循環器内科の先生からメールで、「素晴らしい内容だった」というメッセージをいただき、非常に嬉しく思いました。

私自身は、治療方針の「ガイドライン」は非常に優れており、それにそった治療をすることを必ず心がけていますが、そもそも人間が作ったものであり、しかも循環器ガイドラインなので、「癌」については全く触れられていません。
土佐からガイドラインを変える、という意気込みで、一町医者から「自分の考え」を発信(output)できる医師が私の理想の町医者像です。

日本には6月以外には必ず祝日があるも、アメリカには建国記念日以外はありません。 土日が完全に休みであることなどで、解消されているのでしょうか? 留学中は大変つらかったです。 夏休暇で7日間、冬休暇は暮れから明けで5日間の休みをもらいました。 研究で行ったせいもあり、クラスが上の人や研修生ほど早く帰っていました。 例えばボスは朝8時に来て、15時過ぎには居なくなっています。 米国人の研修生も15時になったら「うずうず」しだします。 どうしたの?と聞くと、「あなたは怖くないんですか? 僕は電車移動なので17時までなんかいられません」 と趣味がキックボクシングな奴がいうほどです。 私は実際20時まで仕事していたこともあるし、1年で結果をだすには、結果をだすというよりは、頑張っているアピールの方が大事だろうと思い、土日のどちらかに来ていました。 そのせいで、AHAというアメリカ循環器学会で口述発表をしてもいい権利が発生し、論文にも載らない、という約束で了承していたのですが、名前もきちんとのせてくれています。

もうここまで来たから根性しかない、という留学の先輩の言葉には毎日助けられました。

まず大前提として、私個人は、天皇が変わるたびに、元号をかえる風習をなくした方がいい、と合理的な考えで思っています。 システムの変更や、医療をしていて、ダブルスタンダードがあると分かりにくいし、グローバルに考えるなら、別に令和はいいとしても、病院をはじめとするいろんな書類は、すべて西暦で統一した方がいい。

さて、日本古来の格式を重んじるなら、どう考えても、Leiwaです。

英会話を習った人は気づいているかもしれませんが、

また私が気づいた極端な点ですが、

Rは外国人っぽく、巻き舌で。 Lは日本語っぽく。 と思っています。

Levelは「レヴェル」と、riverは「ゥリィヴゥァー」と発音するはずです。

つまり、Reiwaだと、「ゥレィイワ」となってしまいます。

だいぶ、医療と関係ない話になってしまいましたが、大型連休のうち3日間の診療の最後は明日としています。 飲まないとステント治療をした部位に血栓ができてしまう、また心房細動で薬を飲まないと脳梗塞を起こす、などの人で、予約をとっていて、来られていない方が本日いましので、連絡をさせていただいています。 予約外の方で、薬が足りなくならないように注意してください。

ヒトの細胞が生きて活動をしていくためには、血流、糖、酸素が必要です。

糖が血管から細胞に入るときにインスリンが必要なのですが、「インスリン抵抗性」とは、血管と細胞の間の壁が分厚くなった状態、と言えます。 しかし細胞は糖を求める。 よって、人体の反応として、インスリンをあげ、血液中の糖もあげて、供給しようとする、これが糖尿病です。

風邪は万病のもと、とはよく言ったもので、確かに「感冒ほど難しい疾患はない」と思っています。

感冒の症状で全く違う病気だった、ということもあるので。 なので私は、処方をして、「3日目で症状が増悪したり、改善していなければ再度来院してください」と言っています。 感冒なら3日でなおるはずですし、気管支炎と診断し抗生剤を処方した場合でも3日目には効果がでているはずだからです。

さて、「インスリン抵抗性は大病のもと」という造語をつくってみました。 インスリン抵抗性が高いと、もちろん糖尿病になって失明・透析などになりやすく、免疫力が低下して、「癌」になりやすく、また心臓・血管病にもなりやすいことがわかっています。 脳梗塞や心筋梗塞ですね。 インスリン抵抗性を下げるには、なにせ有酸素運動です。 それがどの程度かを調べて、「運動処方」をするのが、心臓リハビリです。 調べ方も色々あり、重症のかたも含め、調べ方も最低5つは知っておくべきでしょう。 私が大きな病院で研鑽せず、見学だけした人が心リハを専門にしてほしくない理由がここにあります。 私は、見学(意味がない)<研修(それだけでは自分だけではしてはいけないレベル)<研鑽(期間、病院のレベルによる)<研究(病気について考えなし? 私には考えられません。 研究という言葉には人体実験みたいな響きがあるかもしれませんが、徳島大学第二内科、また今の循環器内科では、研究しない臨床家は肩身が狭い思いをするほど、研究が日々大事だと教えられてきました。
人の言ったことを真にうけて、新しいことを突然始めるのは、プロじゃない。 医者もそうですが、その他の会社勤めの人も、プロであるべきだ、と考えます。 根本的なことが大事だと思っています。