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インフルエンザについて

 

皆さまご存知と思いますが、インフルエンザが流行しています。

医療機関での診断は、その場で判定できる迅速キットで5−8分で陽性か陰性かの判定をします(1分で判定できる方もいます)。鼻腔(鼻の穴)や喉の奥に、専用の綿棒で検査をします。 喉の奥よりも鼻腔で検査したほうが検査の精度が良い、と一般的にされていますが、時には喉の奥から判定した方がいい場合もあります。

 

インフルエンザの「診断」は、迅速キットは完璧な判定が出ないこともあり、迅速キットだけではなく、たとえ陰性と結果が出ても、症状や周囲の環境などから総合的に「インフルエンザである診断」をすることもあります。

診断ですが、「普段の風邪と違う症状だな」と思われたら、48時間以内に医療機関を受診することを重要です(ただ、発症から約7時間程度経っていないと、キットでは、インフルエンザだとしても陰性になることもあります) 48時間という時間が大事なのは、発症から48時間以上を経過してしまうと、インフルエンザウイルスの増殖を抑える特効薬が使用できないからです。

 

治療法ですが、主に3種類の薬剤があります。5日間内服をしていただく「タミフル」、吸入薬の「イナビル」(1日吸入するだけで、5日間の効果があります)、点滴薬の「ラピアクタ」(この点滴も基本的には1日点滴することで効果を発揮できます)が主な3種類で、患者様によって、最も適切と思われる薬を、お勧めするようにしています。

 

しかし何といっても一番なのは、やはり予防です。うがい・手洗い・人混みではマスクの着用、などです。予防接種には諸説ありますが、血液中の免疫を高め、たとえインフルエンザにかかったとしても重症化させないことがメインの効果です。特に高齢者の方はインフルエンザにかかり、同時に肺炎を患うこともあるので、予防接種は重要です。喉の免疫力を高める抗体を作るワクチンではないので、「かかりにくい」というよりは、「かかる可能性もある」という認識が、予防接種後も大事と考えています。

 

予防接種をされている方は、インフルエンザにかかっても、症状が軽微なことも多いため、「予防接種をしているからインフルエンザではない」と思わずに、医療機関を受診してみて下さい。