私が、徳島大学病院、四国こどもとおとなの医療センター、で勤務している時は、非常に急変のリスクが高い方はそのまま私の外来に通院していただいていましたが、安定している方は原則近くの、信頼できる開業医の先生に紹介をして、何かあったらすぐに紹介(夜ならそのまま来てください、と患者さまに言って)、という形をとっていました。
これにはいくつかの理由があります。 まず開業医の先生は、大きな病院で、責任をもって治療をしていた経験があり、私どもの見立てと遜色ないか、それ以上の診断力をもっていること。 また、大病院では専門科だけの治療になってしまうので、総合的に患者さまをみれないこと、また、私の外来は週に2回だけで土曜日は大きな病院は救急外来しかしていませんので、何かあった時に、違う医師がみることになり、シームレスな治療ができないこと、などです。
そして大病院の事情もあるのですが、3次救急までしている病院では、外来をセーブしないと、入院患者さま(他科も含めて)の治療、救急外来での治療(循環器はよくあります)が出来なくなってしまうことも、実際はありました。 そのため、高知県でも、大病院では治療がすみ、安定している患者さまを当院で見させていただくことがあります。
そのために、私は、循環器以外のことも診れるようにしています。 患者さまは、「大きな病院で、今後も診て欲しい」と思われる方もおられると思いますが、実際は、治療などは変わらず、同じ医師が担当することがないことも考えると、小回りのきく、診療所がいい、と思っています(思っていました)
しかし患者さまの希望が一番だと思います。 小さな診療所でみてもらうのは不安だ、と思う方もおられるかもしれません。 私としては、そういった不安を解消するために、普段から研鑽をすることが、地道ではありますが、最も大事なことだと思っています。 診させていただいている患者さまには120%の力で見ていく所存です(当たり前のことですが)