心臓・血管の疾患
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心臓リハビリテーションについて

1月22日に心臓リハビリテーション学会の四国支部の評議員に、ご推挙並びに、評議員会に出席させていただき、その後、講演をしてきました。

講演をするだけでなく、医学・医療は現在もの凄いスピードで、以前は「悪い」とされていたことが、今では「良い」ことになっている、ということも含め、大変貴重な時間を過ごしました。

 

本題の、心臓リハビリテーションについてです。心臓リハビリテーションとは、適切な心臓病の治療がなされている方に対し、最も適切な運動療法を行い、また、運動療法だけでなく、患者様が不安に思っていることのケアや栄養指導なども含まれる、画期的な治療法です。私が医学生のころは、教科書に「心臓リハビリテーション」については全く触れられていませんでしたが、今後は恐らく教科書に追加しなくてはいけない治療法だと思っております。

 

あまり知られていないことですが、筋肉は内分泌臓器であり、「マイオカイン」というホルモンを分泌することが知られてきました。

筋力がある方は呼吸で吸い込んだ酸素の利用率が高いとされ、また糖尿病の治療にも効果があることは、私どもが報告しています。「マイオカイン」は人体にとって様々な良い影響をあたえるホルモンですが、運動をしないと分泌がされにくいとされています。

 

筋力を維持・増大させるには、成長ホルモン・男性ホルモン(テストステロン)・運動・アミノ酸の摂取などがありますが、年齢とともに成長ホルモンとテストステロンは減少していきます。そのため、高齢者では、運動と栄養に関して介入していく必要が示唆されています。

「心臓リハビリテーション」を行うことで、心臓病の再発率が減少し、元気で長生きできることが証明されています。今後は循環器内科では必須の治療法になると思われます。何か心臓リハビリテーションなどに関して、ご相談したいことがありましたら、遠慮なく言っていただければ、と思います。

最後に、寒暖の差が強くでた昨年から本年にかけて、体調をくずされる方が多くみられます。体の不調がでましたら、自身で「風邪」と決めつけて放置するよりも、医療機関を受診されることをお勧め致します。

 

佐田教授と 心リハ教育講演写真

 

※恩師である、徳島大学附属病院 循環器内科 教授、佐田 政隆 先生との写真と講演時の様子の写真です。