病院からのお知らせ

何を根拠に処方する「薬」決定するか、私の考え

昔の本などでは、10年も医師をすれば、ある程度同じレベルになる、という本を医学生時代にみたことがあります。 これは大きな間違いだと思います。 執筆された先生も後悔しているのでは?
私は、大規模な臨床試験の結果や、信用できるガイドラインを元に治療をしますが、私は自分の経験や私は統計学で論文を書くのが「趣味」ですので、自分の治療・経験を解析したものを重要視しています。 つまり、最新の他人がした大きな結果の論文も重要視しますが、プラス、自分の論文・解析で治療を考えます。

なぜか? たとえば、脳梗塞が非常に多い地方を中心に行われた大規模な試験と、自分が守るべき一宮地域を中心とした高知北部の患者さんとでは、結果が違うのは当たり前だと思うからです。 東京の結果と高知の結果では、論文の結果も、高齢化などで変わってくるはずです。

「こういう大きなデータがあるので、この薬にしましょう」という説明も大事ですが、そこに「私」の意見を話して納得してもらうことが大事だと思っています。
そういったことが、本当の「地域医療」だと思います。