出版、学会、研究会について

医師、患者、ともに使い易い抗凝固薬 として講演会をしてきました

メインの講演は、近森病院の深谷先生の、抗凝固薬の現状 でしたが、その前座として、講演を20分だけしてきました。
今現在、納豆を食べても良い、新しい抗凝固薬が4種類でています。 1種類は出血しても拮抗薬があるため、カテーテル・アブレーションという、心房細動を直してしまう治療をする方が手術まで内服してもらうことが多いのですが、消化器の症状(下痢や腹痛)などが多く、最初に出すお薬ではありません。 では残りの3種類はどうでしょうか?
私は逆説的に、昔からある、納豆を食べてはいけない薬「ワーファリン」が、もし今年発売されたとした世界、を仮定した場合、実はワーファリンは優れた薬である、ということから講演をはじめました。 恐らくこういった趣向は初めてだと思います。 そうすると、今ある新しい抗凝固薬で生き残るのは… という内容です。
高知県は朝・夕の薬を出しても、お酒を飲む方が多いため、そのことを考慮して、処方をするべきだと結論づけました。 私は講演会をする時は、必ず本音で言います。 例えば、心臓病を患い、大きな病院で半年か1年に一度かかり、クリニックで毎月同じような心臓関係の検査をするのであれば、全く意味がないと思っています。 なので、私はまずは大病院での循環器専門医と同時に、大病院での内科の専門医としての研鑽をし、その後今では、開業医型の総合医として皆様の健康を考えたいと思っています。 私が、一宮きずなクリニックで、循環器内科だけをして、胃カメラ、腹部エコーをしていなければ、今頃は癌が転移して… という方もおられました。
日本の医療では(海外でもそうだと思いますが)、自分で自分の体のことを勉強したりする機会は少なく、とくに全身を勉強することは仕事しながら、また日常を送りながらでは難しい。 なので私のようなものがいて、こういう検査が必要で、検診しているなら、この部分が足りない(足りているので大丈夫)などのアドバイスが出来ればと思っています。 循環器だけのクリニックで、胃カメラや腹部エコーは難しいでしょう。 今から勉強するわけにはいきません。 なので、他のクリニックに紹介するなどを怠ってほしくないと思いますし、私も、怪しいな、と思えば、専門家に紹介することを常に頭の片隅に置いています。