私は、京都第一赤十字病院で研修医をしているときに、「循環器は癌がない。癌と戦おう」と言われ、一時は消化器内科の研修をうけ、その後の研修施設でも胃カメラや腹部エコーを研鑽していました。(日本消化器学会、日本消化器内視鏡学会に所属し、現在でも内視鏡のトレーニングに本州に出張しています)
心臓病を患った方は、どうしても心臓のことが気になり、癌検診んが疎かになる傾向を危惧しています。
例えば、大きな病院で心臓病の治療をして、6-12ヶ月毎に治療をした病院で心臓の検査をして、私どもの診療所でも同じく、循環器の内服薬や検査、心臓リハビリテーション(心リハ)をし、「血圧イイネ、血糖イイネ、心電図イイネ、心エコー、そして心リハに参加して完璧ですね」は、人体のほんの一部(心臓、血管)だけを診ていることになり、もはや罪であるとさえ思っています。それは心リハをしていて、心リハ参加中の患者様が、癌を患う可能性が高く、早期発見できた経験を通しての私見です。
そのため私は、「癌検診はしていますか?」と時に患者様に問うことがあります。以前に胃炎があった人や、肝機能障害がある人、大腸癌検診で引っかかった人には、胃カメラや腹部エコー、大腸カメラ(香川の四国こどもとおとなの医療センターではしていましたが、現在私はしていませんので)、をしている福田心臓・消化器内科や、他の施設に紹介させていただくようにしています。ちなみに、大腸CTというCT検査で、あたかも大腸カメラをうけたかのような画像を福田心臓・消化器内科では、H29現在では唯一、受けることができます。大腸CTの良いところは、大腸の中だけでなく、CT検査ですので、膵臓や腎臓、肝臓も同時に見ることができることが利点です(私はこの検査で、検診で見逃されていた腎臓嚢胞(水たまりの袋)が見つかりました。ただし大腸に大きなポリープなどの疑いがあれば、大腸カメラを受けていただくことになります。)
しかし、患者様によっては、説明をさせていただいても、絶対に受けたくない、と言われる方もおられるので、決して無理強いはしません(当たり前のことですが)私に言われて、その場で「受けます」と言ってしまった方は、キャンセルしてもらっても全然かまいません。ただ、血圧だけ、心臓だけ、を管理していることの危うさはご理解いただければと思います。
一宮きずなクリニックでは、最新の内視鏡、エコー装置を取り入れ、胃カメラ、腹部エコーができます。大腸ガン検診、前立腺癌検診も可能です。
症状がない方でも、がん検診は必要だと思っています。当院は循環器内科だけでなく、「内科」を標榜しています。この内科には、風邪をみる、だけではなく、そういった思いが込められています。