検脈といって自分で自分の脈をとる方法で「現在の脈がどうか」はある程度トレーニングすればわかるようになると思いますが世の中の人が全員できるようになるわけではないですし、記録性という面では他の手段よりもおちます。 スマート・ウォッチでA.Iで検出、というのが一番良い方法に思いますし、今後(というか既に医療現場にはでている)一般市場にもA.I搭載の不整脈検出器具が出てきそうです。 1回が30秒記録でき、約1000回の記録が可能という機会があり、2-3万円で売っていますが、全てを医師が診察室でチェックするのは時間的に難しいからです。
そこでホルター心電図という24時間つけっぱなしの心電図と、その解析ソフト(これに現在A.Iが搭載されているものが出回ってきています)が一緒になったものを使用した研究発表が論文になっています。 さらには24時間で7日間を入浴時もつけたままにできる、という長時間の心電図記録ができるもの(イベントレコーダー)があり、当院では通常の24時間心電図との使い分けをしています(何かの治療後、特に心房細動のアブレーション治療後など、の再発がないことの確認はイベントレコーダー、その他症状が明らかにある、またはなくても1つの誘導だけでなく2つの心電図波形での記録が望ましい、すぐに結果がわかる方がいい場合は通常のホルター心電図、という事としています)
さらに心エコー図検査も重要です。なりやすいかどうかの予想にホルター心電図同様に使用できます。
最近の論文などでは心エコー図検査指標も重要だが、解析結果ではホルター心電図の上室性期外収縮の1日における「多さ」が最も5-6年後に心房細動になる率が高い証拠(他にも1時間あたりの多さ、連発するほど将来なりやすい、などあります)と言われています。
検査を組み合わせると良い、という訳です。 ただ検査項目を工夫しないといけません。 当院では身長、体重を心エコー図検査前に測定してもらうことがほとんどですが、その2つが分かれば体表面積というものが算出でき、左心房という部位を体の大きさ関係なく、係数の値にでき、せっかくの論文を使えるものにする、ということです。
人間DOCでされないことが多い心エコー図検査とホルター心電図、さらには便潜血検査だけで実際にみる大腸内視鏡(寝ながらするのがお勧めです、私自身の経験から)は判別が難しい、診断が難しい、施行者が少ない、などの理由でDOCではできないのだろうな、と思います。