「寄り添う医療(看護・介護)を行う」と言うフレーズを見かけますが、イメージは湧くけどもどういったことをしてくれるのだろう、どうも具体的ではない、と思っていたので調べてみました。
言葉の定義では「体を寄せる。もたれかかる」と言う意味で、物理的に相手の近くにいる、ということになります。 英語だと、close upやsaddle (もしくはcuddle)ということになるのでしょうか。
私のイメージでは「気持ち的な部分で相手の近くにいる」だったので少し驚きました。 これを英語で表現するには長いフレーズが必要に感じましたが、emphathzeという一言でも良さそうです。
違和感を感じましたが、同時になるほど、とも思いました。 医療・看護・介護では、物理的にも、気持ち的にも 「寄り添う」のが重要なのだと。
特に症状が出ていない時の慢性疾患を持つ患者さんには時間的に患者さんの方の都合もあり、距離的・時間的な「寄り添い」の必要性は少ない場合が多く、症状が出ている場合は距離的・時間的な「寄り添い」が多く求められているように思います。そして必ず、気持ち的な「寄り添い」は必要でしょう。
私は医師なので、医療の知識、技術はもちろんですが、「寄り添う」医療を今後も考えながら毎日を過ごすようにしないといけないし、普段の立ち振る舞いも非常に重要だと同時に思います。
PS(postscript:追記) 時代的にはオンライン診療や、遠隔診療などが技術の進化とともに通常の診療に入って来ています。 これも重要なことだと思いますが、近くにいるという距離的な「寄り添う医療」はできないのが現状です(それすらも今後は解決するかもしれませんが)。 なので求められている距離感(患者さん側の気持ちに依存)、時間(どちらかというと医師側の問題点として挙げられるでしょうか)の「寄り添う医療」は努力や訓練で習得できるスキルのはずです。 性格もあると思いますが、その性格についての心理学者の本を読んでいると性格は「でた結果で決められる(ちょっと分かりませんでした笑 おそらく良い性格か悪い性格は結果で判断される、ということだと思います)」であると同時に、自分で判断する能力を持ち、医療者たる自覚と覚悟を持つことで、修正できるものであると思います。