この薬はバルサルタンという既存の薬と、血液中のANP、BNPの濃度を高める薬剤が配合されている薬です。
hANP(ハンプ)という点滴の薬があり、現:四国こどもとおとなの医療センターでは(でも、他施設でも)、心不全で入院になった方は必ず1週間の点滴をすることによって心臓や腎臓をまもる効果があり、「飲むhANPがあればいいな」と思っていたのが昔です。 それが2年前から夢のような話ですが、内服薬が日本でも承認されました。
おそらく、エンレストは今後、心不全だけでなく、高血圧についても「最も優れた薬剤」であることは間違いありません。
処方に関しては、使い慣れる、ことよりも、きちんと理論の深い知識がなくては、やみくもに飲んでもらうのは危険だと私は考えています。
内容容量を詳しく言えるのか、またガイドラインでいいとされてるから、で処方されるならそこで処方を受けるのはやめたほうがいいでしょう。
本日(木曜日)、エンレストの研究会で講演をさせていただきました。
大阪を中心に全国にwebで偉い先生の公演後、高知での発表をさせていただきました。
私が思うのは、既存の治療でうまくいっているからそのまま、という医療の考えは正しいようで間違っています。 より良い治療があれば、その手術方法や新しい確実により良い治療薬の存在を患者さんに知らせる義務があると思っています。 その情報を知った上で、また理解した上で納得できれば内服を切り替える権利が患者さんにはあるからです。
15年以上まえの治療をされてて今は状態がよくても、10年後20年後を見据えた治療を提案できるのがプロの仕事だと思っています。