糖尿病について

欧州と日本の糖尿病治療のガイドラインの違い

糖尿病専門クリニックや、中規模病院の糖尿病科では、日本のガイドラインに遵守し、循環器内科に詳しくないと使えない薬は使えないため、結果選択肢が狭まることが往往にしてあります。

例えば、すでに糖を尿にだすSGLT-2阻害薬は海外では第一選択にしてもいい、とされていますが、日本では発売されてから1年間糖尿病科の医師は使うのを控えていたので、循環器内科医の方がより使うようになり、今では、循環器診療に欠かせない薬となっています。

心不全を起こすかもしれない、というアクトスという薬がありますが、理屈を知っていれば循環器内科医は使用することができます(心不全の既往があったり、ぼうこう癌の術後にはもちろん使いませんが)

私は以前から、血糖は下げ方にこだわりを持つことが大事だと思って治療していました。 日本のガイドラインも不思議で、高齢者でも元気な人はHbA1cが8.3%で「これくらいでいいです」なわけはありません。

今のガイドラインは糖尿病に詳しくない医師が低血糖を起こさないため、に作成されたようなものです。 臨床をしている医師からして「おかしい」とは誰も思わなかったのでしょうか? 不思議です。

HbA1cが5.5%なのに、最低容量の薬をだす医師もいます。 もう中止すべきです。

最新の理にかなったSGLTー2阻害薬はもう循環器内科医で糖尿病も専門としている医師が使うべき薬になってきています。

私の持論ですが、「同じことをしても、同じ結果か悪い結果にしかならない」というものがあります。 全く良くなってない糖尿病の方に、メトホルミンだけを2ヶ月、もしくは3ヶ月処方する医師は糖尿病科の看板をそろそろ降ろして後進に道を開けるべきでしょう。 いまだにSU剤を腎機能が悪いのに出している医師もいますし、そこの循環器内科医師が、もう使うと透析になる危険性がある降圧薬を使っていることもあります。 最終拠点病院でいろんな経験をしてない証拠かもしれません。

また、SGLT-2阻害薬には1種類使ってはいけない薬が存在します(6種類のうち1種類) この薬が高知では2-3年前までシェア1位であり、今でも3位という超不名誉な県です(というか、県民にとっては不名誉どころか健康被害がでてもおかしくないレベルの「恥」な県です) 私は論文を読んで、一回も使ったことがありません。 「他の薬と比べて、使わない方がいいだろう」とういニュアンスの論文を読んでないのか、もしくは読んでるけども使っているのか、どちらにしても「罪」だと思っています。