医師のなかに、大学院を卒業し、その時の研究が認められたものを医学博士、と呼ぶ決まりになっている。 ちなみに、大学院は卒業できず、論文だけで医学博士になることもできるが、最終学歴は大学院ではなく、そういう場合を、論文博士、ともいう。 ちなみに卒業論文には甲と乙があり、大学に残った人は甲がとりやすく、外病院で働きながらの人は乙になりやすい。 ちなみに私は、四国子供と大人の医療センター前に徳島大学病院で働いていた頃にスキマ時間で大学院の講義にできるだけ出席し、出向したあとに2回授業にでればいいだけとしていたので大学院を卒業でき、さらに大学と共同研究をしていたため、甲の論文がのこせた。
ひどい大学、医局では、出向先の病院から帰って来たら、いつのまにか大学院卒業と医学論文が自分の名前で出されており、医学博士になる、という大学や医局もある。 全ては教授次第なのだ。 そういった不正を嫌う教授のもと研鑽・研究でき、担当の指導者にも恵まれ、さらには出向先の上司、同僚にも恵まれたのは本当に運が良かったと思う。 10年前は医学博士よりも専門医の時代だ、と、医師間でも言われていたが、最近はその専門医が非常に怪しい。 私が持っている心臓リハビリテーション指導士は、医師用につくられた問題ではなく、医師であれば知っていなくてはいけないため、看護師や理学療法士にとっては難しいかもしれないが(それでも簡単だろう)、医師は勉強しなくても100%合格する。過去1人落ちたそうだが、試験放棄でもしたのではないだろうか? 勉強しなくても合格する資格にみなさんはどう思うだろうか? 私は「信用のため」持っているが、高知県で唯一の学会評議員であることから、もう維持する意味はない、と思っている。 講演する時などに、略歴を座長がしてくれるのだが、超音波指導士や循環器専門医、海外留学経験などは良いが、心臓リハビリテーション指導士は、言われるとこっぱずかしい。 「そんな医者ならだれでもとれる資格を紹介する略歴にいれるか?」と言われてそうだから、最近は省くようにしているくらいである。
さて、私は一回りまわって、「誰の元で、医学博士になったか」の方が、「心臓リハビリテーション指導士」よりも重要だと思っている。 あとは、医者を大きな病院でしていて、湯船につかっていたかどうか(本当に忙しければドアをあけて、携帯が聴こえるようにして、シャワーを一瞬ですますはずである)、同僚からきちんとした治療をしていたかどうかの評価をもらえるかどうか、の方が大事だと思っている。 ここで格言。 大学に残る医師は教授だけ、 である。 教授以外はどこかの病院の勤務医になるか開業するのである。 ここでも格言。 楽な病院での勤務は、医師としての誇れる経験・キャリアにならない、 である。
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