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メモ魔

私は研修医になった頃からメモ魔になり、小さいメモを常に持参し、その数は100個を越した。
パンチで穴を開け、記念に持っている。 大事な部分は、まとめてプリントにしたり、クラウドに残したりしている。

紹介状の書き方を4年目で詳しく、厳しく教わった内容であるが、自分のことを、「小生」「小職」と書くな、とあった。 これは、自分の立場が偉いことが前提で、他人とやり取りする場合に使うため、相手を不快な思いにさせることがあるからである。

最近、企業のお偉いさんかどうか知らないが、とある人物から手紙とメールをいただいた。 小職が悪かったことを真摯に受け止めるので、ご理解いただきたい、という内容である。

これはどうかと思った。 この人は知らず知らずのうちに、自分が偉い、と言っているのを誰からも注意されずにきた人ではないか? 疑問に思ったことはないのか? と感じた次第だった。

メモを書くことは、まず書く時点で覚える、そして後から見直せる、そしてまとめられる、良いことばかりである。 疑問に思ったことやひらめきも1日経てば「あれっ」と忘れることもあるからだ。

まぁ厳しく指導されていたので、メモ魔で取る必要もなかった事例では私にはあったことだが、「小職」の方は自然とそういう性格になったのか、無知なのか、そういう社風なのか、一度も疑問に思わず、他人の真似をしただけなのか、ということがわかる。

文面からも、その人の性格はわかるものである。