心臓の動きが悪くなった方は、サルコペニア(加齢を含む何らかの原因で筋力低下をきたす状態)になり、呼吸筋も悪くなっているため、息切れがひどくなるため、呼吸リハビリのガイドラインに沿ったリハビリを、心臓リハビリの特定の対象者に対して行うと、QOL(生活の質)がよくなる、という論文があります。 最近のものなので、「今後も検討が必要」となっています。 こういう理論・理屈があり、患者さんの同意をへて、臨床研究をする、というのが非常に大事で、大病院でしかできない、と思われがちですが、実はそう考えてしまったり、もともと臨床研究をしていなかったりすると、「持論」が持てません。 私は、サルコペニアや身体的フレイル(虚弱;フレイルには身体的以外に、社会的、精神的の3つがあり、サルコペニアは身体的フレイルに含まれるというのが今の流れです)の基準に、「握力」が用いられたことが非常に嬉しかったのを覚えています。 なぜなら、握力はそれまでの大腿四頭筋の強さよりも測定が簡便で再現性がある、ということから、私自身の論文に何度か握力(hand grip strength)はでてきます。 しかし、最近、当院では、InBodyという四肢・体幹部の筋肉量・脂肪量を測定できる機器があり、「握力が高くても、その上肢の筋力は低く、また全身の筋肉量は低い」、またその逆もある、という、「握力」が注目されていた、全身の筋肉量と相関する、というのは、ある一定の集団にしか通用しない気がしています。
あと、全く関係のないことですが、正月の特番のTVをたまたま見ていたら、メンタリストのDAIGOという方が、相手の性格などを見破る、というのをしていました。 この方をあまり知らなかったのですが、タネはなさそうに思います。 心理カウンセラーか、医師の免許を特別に許可しても良いのでは? と思うほどです。 メンタリスト、という新しい職業は色物ではなくどうも本物で、その考え方は教えられないオリジナルだとは思いますが、職業として成り立っているな、と思いました。
心臓リハビリテーション