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どんなときに心臓のエコー検査をするのか?

現在執筆中の「心臓超音波の医学書」について、上記のことを書くのが良さそうだ、との意見があり(以前のものと違い、初学書向けかつ、現在の私が教わったことまとめた、玄人が読んでも気づきがある、ちょっと工夫をこらした本です)、面白い、書き忘れていた、と思った次第でした。

例えば心雑音があったりや頸部の視診の異常所見があれば心エコー検査、心臓手術以外の外科の手術前の心機能をみる検査、緊急時の心筋梗塞のため(前後)の検査、その他、たくさんあり、例えば私は、患者さんからコストをとらず、当然、保険請求もせずに心エコー検査をすることがあります。 それは、利尿薬を減量するときや、逆に増量しないといけないときに、心エコー検査は非常に有用だからです。 また、世界で唯一、心臓リハビリの有酸素運動の心拍数決定に心エコー検査を参考にすることが当院の心エコー機器には自動的に算出されるようになっています。
私は、心エコー検査をするときは、出来るだけ、他の検査、心電図、レントゲン、CT検査、採血検査を参考にします。 以前のエコー検査だけを参考にしている、医師、技師がいたので、理由を聞くと、エコーをした後、その所見をあわせてみるのは外来をしている医師の仕事では?、や、所見は後から見て自分の心エコーが正しかったかどうかを判断する、という意見がありました。 私も以前はそう考えていたのですが、実はこれは全くのナンセンスです。 心エコー検査は、検査前に出来るだけ他の検査の情報を仕入れておいて、検査をしないと、異常所見を見逃す可能性があるからです。 例えば、通常のCT検査でも、貧血があるかどうかはちょっと放射線科をかじっていればすぐにわかるので、貧血心の可能性を念頭におけますし、最近の報告された内容ですが、冠動脈の石灰化が普通に見えるで、狭心症の可能性を念頭において検査をすることが、言われ出してきました。
医師がどんなことを考えて、検査をするのか、一般の人が読んでも、医師がたとえ専門用語で説明をしても分かるように、かいています。 もちろん、医療従事者向けの本ですが、薬剤師の方はもちろん、医療を「うけている方」でも、「なるほど」と思う部分があるような本にしたいと思いながら、クリニックは休みですが、私自身は仕事をしています。 医師にとって、正月などの休暇は論文を書いたり、こういった普段まとめてできない仕事をするチャンスだと私は考えていますし、もちろん気分をリフレッシュすることも大事ですが、職業柄、身についた習慣です。 遊んでばかりの医師は私の周囲では見たことがないのでいい刺激になっています。