心臓・血管の疾患

BNP検査について

内科学会でも言われたこともある言葉ですが、測定に慣れてない専門でない医師が測定するべきではない、という報告もありました。 たとえ測ってもその解釈が曖昧になるからです。 正常値は18.4(だいたい20程度)です。 痩せている女性、高齢、腎機能低下、不整脈などで上昇する値ですが、何か心機能障害がある可能性が残されています。 実際に、心エコー検査で悪い、と思った患者さんでBNPが30程度。 知り合いの医師に相談したそうですが、「それくらいなら異常ない。 過剰診療なんじゃないか?」と言われたそうです。 患者さんは混乱します。 そこで再度当院に来院した時に、このままでは、心不全に10年後(患者さんは20歳代でした)以降なってしまうので、私がだした薬を必ず内服してください。 男性に関しては生死には影響ありませんと、はっきり言いました、その医師の見立ては責任もないし、心エコー検査もおそらく精通していないので。おそらく患者さんを安心させたい一心だったと思いますが、間違いで、本当にその患者さんのことを思えば安易な発言などするべきではないでしょう(大きな病院の先生でした) その上で、大病院の信用できる医師に紹介をして、私と同意見でした。 投薬により、心機能は改善し、BNP値も5.9未満と明らかに改善しました。
一般内科や循環器科でも詳しくなければ、救急の時以外では測られない方がいい可能性が示唆されています。 逆に心エコーを専門とする我々専門医は測定をして、原因を突き止めて、時には「この値だと正常です」や、「半年後に経過をみましょう」と言えるのです。
あと、NT-pro BNPという値を測るクリニックがあります。 海外ではANPが治療に使われず、BNPが治療に使われていた(腎障害をANPと違って起こすのでもう使われてないと思います)経緯から、BNPを測定しても、投与しているので意味がないので、NT-pro BNPという値を測るようになったのです。 これは簡易型のキットで測定ができますが、相当なれてないとその値は、直線的に上がるものではなく、また経験値もすくないはずなので、測られるべき医師は限られてきます。
私自身はBNPがわかりやすいと思っています(2018年現在) BNPとの換算表もあるのですが、同じ患者さんを見ていくには、BNPがいいと思うからです。
当院では15分でBNPが測定できます。