私は「内科」を標榜(看板に掲げること)する以上、何かだけに「特化」した医療をすることは、もはや「内科」ではないと思い、看板を降ろして欲しいと思っています。 「特化」した治療をする医院があっても良いと思いますし(その「特化」した看板自体が怪しい場合もあるのでご注意を)、そのクリニックはそれだけしていれば良いのです。
ただ、私の「内科」の考えと全く正反対です。 当院では「専門性」として、心臓超音波検査をはじめ、連携をとっている「福田心臓・消化器内科」でも高知市で初めて「外来心リハ」をはじめたパイオニアです。 香川県の最終拠点病院で、心臓リハビリテーション長を務めたものを、高知に持ち帰った、という経緯です。 内科である以上、「基本」の腹部エコーは当然ですし、胃カメラも当然、癌の見逃しがないように研鑽していました。
わざわざ、「これが専門です」という内科は、その専門も怪しく(私からしたら)、循環器内科といっても、心臓超音波が稚拙であれば、もはや循環器内科でもありません。 ただの「○○(名前や地名)クリニック」として、標榜には、内科をとりあえず外して欲しいと思います(なんなら、なんちゃって内科、とでもして欲しいと思います) これは、患者さんを騙す行為なので、私が医療関係者なので分かる事なのですが、一般の人は、看板をみて「あー、ここは○○が専門なんだ。なら循環器もすごいに違いない」と勘違いすることに危惧しています。 私が患者だとしたら、「ここだけは行きたくない。かかりつけ医にしてしまったらおしまいだ」というクリニックがあることが事実なので、恐ろしいことだと思います。 命を預けるのです。 かかりつけ医は慎重に選んで欲しいと思います。 「近い」という理由以外でも。 また嘘の専門に騙されない賢い患者になって欲しいと思います。