取り敢えずどんな患者さんも断ることがゆるされない最終拠点病院で、難しいカテーテル治療や、緊急の心筋梗塞例で心臓マッサージしながら蘇生できた例で社会復帰もできた例(心肺停止でこられた場合、1/100が助かるも社会復帰は難しく、1/000の確率で社会復帰できる、という報告があります)の主治医だったこともあります。
そんななか、胃カメラ、腹部エコーは必ずしていました。 甲状腺のエコーと組織検査、血液内科の診断のための骨髄穿刺、髄膜炎の検査のための髄液穿刺、気管支鏡(をしている循環器内科医を今まで私はしりません)、心臓外科の手術でフォガッティの手術(手伝ってもらってですが)、ひざ関節内注射、あげればきりがありませんが、開業したときに、かかってくださった患者さんが他のクリニックにかかるよりも良かった、と言ってもらう方が、私も、職員も、嬉しいと思って辛い時もありましたが、治療に当たっていました。
高知県内で、胃カメラ、腹部エコー、心エコーを高レベルで試行できる医師は、父親以外にまだ会ったことがありません。 必ず、「できるけども、腹部エコーはちょっと苦手で動脈だけなら」などかもしれません。 私が知らないだけかもしれませんが。 実は私は胃瘻も作成できるし、大腸カメラもできますが、開業医となってからはしない、と決めて、途中で修行を、放射線科の読影に時間をつぎ込みました。 他の医師が、問題ない、と言っても、「これは腎癌では?」と疑えるし、肺がんでしょう、と言っていても「絶対にとは言えないが、どう見ても炎症疾患で、肺がんの検査をするリスクが高いので、3ヶ月のフォロー」と言えるようになっています。
なので、当院で出来ないことは、大腸カメラ、乳がん検査、子宮頸がん検査、髄液検査だけ、だと思っています。 もっともそういうことをしなければならない場合は紹介するわけですが、私が大嫌いなのは、自分ではなにもできず、紹介状を乱発する、やぶ医者です。 あとは、したこともないのに専門(漢方、心リハ)を語る嘘つき医師です。 患者さんにはわからないことなので、恐ろしいな、と思います。 自分が医療関係者で医師だからこそわかることなのですが、おおっぴらに言えないのが、この世界の仁義でもあります。