中国の魏の文王が、「脈診」で有名な名医だった扁鵲(へんじゃく)を呼び、兄二人が医師をしているが、なぜ三男のお前が有名なのか? と尋ねたところ、扁鵲は「長兄はもっとも優秀な医師で、病気になる前に直してしまうため有名にならない。 次兄は軽い病気を治すので、そこそこ有名になる。 私は重症になってしまってから治すので有名になっただけのことです」と答えたという話は有名です。
これは現代でも通ずる言葉です。 検診の大切さや、病気にならない生活を指導することの重要性(栄養指導)、高血圧になってもそれ以上の病気に発展させず、逆に薬がいらなくなるような治療などが重要ということです。
さらに、医学以外でも通じますね。 人間関係においても、相手に失礼なことを言って、こじらせるような人は、いくら優秀でも駄目、ということですね。 自戒の念を込めながら、優秀だけど一言多くて評価されない人、はそんな人だろうな、と思います。 医療現場では一刻を争う時もありますが、そういったときこそ冷静に、相手の立場にたって、穏やかな話ができるようになりたいと常日頃思っています。