糖尿病について

糖尿病フォーラム2017に参加してきました

東京で、糖尿病フォーラムがあり、参加してきました。 ちなみに、最近は飛行機内でPCをしていても注意されることがないことに気づきました。

最新の知見を知ると同時に、論文の羅列を話す先生もおられましたが、実臨床はしていないのだな、と感じることも多い会でした。 私が疑問に思っている、論文(実はEditor to letterといって、論文ではないのですが)をスライドにのせて、「この薬は筋力がUPすると報告されています、と言っていましたが、違和感を感じた聴講者も多かったと思います。

筋力は、成長ホルモン、テストステロンという年齢とともに少なくなって行く2つの要因と、アミノ酸の摂取と運動という、いつからでも介入できる合計4つで増強します。 単に、糖尿病の薬を飲んだだけではUPすることはないと思いますし、その筆者も原因が不明で、糖尿が改善されたので、「行動変容」を来たし、生活の中に運動することや食事が蛋白質中心になった可能性がある、と書かれています。 つまり、スライドで話した内容は「過剰広告」となると思います。 これを信じた医師が、各県に戻り、「この薬は筋力も増やすかも知れないよ」と患者さんに話すことは非常に怖い、と思った次第でした。
医師になってから、数年はそのようなことが私にもあったのですが、私は、循環器内科と一般内科に加え、「臨床研究部」に現:四国こどもとおとなの医療センターにセンター長と2人ですが、配属されていたため、論文を書いたり、読んだり、難解な統計学以外などは独学で学んだので、「デビルズ・アイ」といって、「騙されないぞ」という気持ちで論文を読むようにしています。 今でも、自分がしている治療が本当に正しいのか、そういう心構えで、日々精進していく所存です。