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処方内容は野球でいうと「配球」に似ている

3ヶ月処方をよし、としている医師もいるようですが、私には考えられません。1ヶ月が基本で、仕事などが忙しく、また安定している状況で最長で2ヶ月処方まででしょう。

疾患をバッターとして、バッターにヒット(疾患の進行)やホームラン(副作用など)を打たれないように、配球を考えるのが、処方をそのままにするか、減薬、追加処方するか、を決定するのに1ヶ月が適しているからです。

血圧でいうと8月末のまだ暖かいときの処方と、2ヶ月後の10月末では血圧の上昇についていけず、脳梗塞、心筋梗塞などの確率が増えます(ヒットを打たれます)。

3ヶ月処方なら11月末で夏から冬になっています。 同じ処方でいいわけがありません。

血圧手帳や聴診所見などをみて、つまりバッターの狙い球を考え、ヒットを打たれないような、つまり疾患の発症や進行がないように処方を変更する機会を増やさないといけません。

配球がいいピッチャー(医師)になりたい、そのためには処方後のデータ解析で本当にいい処方ができているのかどうかを検討するべきです。 こういうのは無料で医師にとっては特に儲けがでるわけではありませんが、患者さんのためにはなります。 また自分自身の処方のコントロールがよくなり(薬の分量の調節)、配球もよくなり、疾患(バッター)を三振させて、よくないイベント(脳梗塞や心筋梗塞、腎機能の悪化など)を発生させないために必要です。

また後ろ向きな解析だけではなく、日々薬の勉強をして、どんなバッターがきても対応できるように、直球の速さだけでなく、変化球などの球種が多く、その全てにキレがあるような投球ができなければいけません。 ようは、知っているか知らないか、です。