ブログ

医療に対する私の考え

当院は開業して5年がたちました。 患者さんへの治療方針・院内での新しい取り組みなどはミーティングを重ねて「最終決定は院長である私がする」のが、開院当初からの当院の変わらない「米国留学時」に感銘をうけた方針です。

「日本人はほうれんそう(報告・連絡・相談)」のようだが、それは間違いだ。まずはdiscussion(相談)を研究室のボスにしてから、ボスが決定した方針で研究をしてから、最後にreport(報告)をするべきだ」、というのが留学時の決まりごとでした。

スタッフが個々の考えで勝手に動いて、結果はこうで、さてどうしましょう? では、その後の対応が患者さんにとって不利益になります。 なので、当院では、何事もまずは私に相談をするようになっています。 「ほうれんそう」の逆ということになります。

1つの事象に対して一つ一つの予想と対応をあらかじめ考え、1年後や10年後の患者さん、だけでなくクリニックのことも考えながら日々の検証、研鑽を欠かさず行うこと、が大事だと思う様に開業してから徐々により強く思うようになりました。

大きな病院に勤めているときは、野球でいうと自分自身が4番でエースピッチャー、という感覚でしたが、勤務医ではなくクリニックの院長をするようになってからは、自分は監督、スタッフは守備・打撃コーチであり、患者さんは選手(プレイヤー)である、という感覚が今の私の考えです。 患者さんが気持ちよく、持病と戦う、向き合う環境づくりが大事だと思うようになりました。

適切な診断をして、以前私が勤めていた大きな病院でしか治療ができない疾患については、エースで4番の医師がいる病院に紹介する、ということが病診連携の一つの形だと思います。