私の知り合いにもいますが、産婦人科をやめて、内科で開業した方もいます。 大学医局からはずれて、押し出され開業をするときに、「朝倉」という内科学の、いまでは医学生が読む本で勉強した(?)とのことで、今考えれば浅い浅い知識で開業してしまいました。
言った名言(反面教師としてですが)に、「ALPが上がらない癌はない」とのことでした。
そんなことで癌がわかればノーベル賞ものでしょう。 「この人(医師)は何を言っているんだろう?」と思ったことでした。 全力で医療をするのと、医療にかける思いが強いのは全く意味が違います。 その方は産婦人科(お産はしてなかったので婦人科)だけでなく、内科も診る、ということで開業を経営としてみていたのでしょう。 全力をその人なりにだしてはいたのでしょう。
開業すればなんとかなる、という典型的な時代もあった、負の歴史がそこにはありました。
「内科」の標榜は本当に「適当」につけられている場合がほとんどです。 内科といっても得意分野があったり、外科しかしたことないどども、開業時に「内科」も入れとこう、ということがあります。
日本では「標榜の自由」があるからです。 私が、「消化器科」を開業するときに入れなかったのは、周囲への配慮、と、「心臓が専門」ということの強調でした。 今後は消化器科の標榜も検討しています。
当院では、実際に「消化器癌」と「循環器疾患」の大病院への紹介率は5:5か6:4くらいなので。
私は医療はサービス業ではない。 医療はビジネスでもない。 医療者側と医療を受ける側が対等でなければいけない、と考えています。